著者
木内 哲也
出版者
The Japanese Society for Medical Mycology
雑誌
日本医真菌学会雑誌 (ISSN:09164804)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.223-225, 2004

臓器移植領域における深在性真菌症は,ほとんどが<i>Candida</i>と<i>Aspergillus</i>によるものであり,小腸・肝・膵・肺移植での頻度が高い.限られた情報ではあるが移植臓器別に危険因子が挙げられているが,これに基づいた抗真菌薬の予防投与や先制攻撃的使用についてはその効果について充分な証明のなされていないものも多い.術前状態や手術因子,免疫抑制因子も含めた移植領域の特性に基づいた症例の階層化を行い臨床的裏付けに基づいたテーラー・メードの指針に到達するためには,多くの試案と検証とを繰り返していく必要がある.

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