著者
小畠 満子 外海 泰秀 小林 加代子 伊藤 誉志男
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.19-29_1, 1987
被引用文献数
1

魚介類から分離した酵母 <i>C. sake</i>, <i>C. lipolytica</i>, <i>Cr. laurentii</i>, <i>Tr. cutaneum</i>, <i>Tr. pullulans</i> と細菌 <i>Alcaligenes</i> sp., <i>B. subtilis</i>, <i>P. fluorescens</i>, <i>S. epidermidis</i> を滅菌サバ, エビ, イカの各々に単独接種し, 5°, 15°25°で2週間培養した場合の腐敗過程を観察し, pH及び揮発性塩基窒素を測定した. 供試酵母菌株の中では <i>C. lipolytica</i> による腐敗作用が最も強く, 25°培養では2日目から軟化し始め, 7日目にはアンモニア臭とネトが発生した. pHは著しく上昇し, VBNも極めて高い値を示した. 他の4菌種の酵母にも程度の差はあったが, 供試細菌菌株と同様な腐敗現象が認められた. <i>C. lipolytica</i> と <i>P. fluorescens</i> の腐敗力は類似していた.

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