- 著者
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勝田 啓子
- 出版者
- The Japan Society of Home Economics
- 雑誌
- 日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.8, pp.711-718, 1987
- 被引用文献数
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団子に対する嗜好を明らかにするために, とくにその力学的性質を左右する米粉の粒度構成および糯米粉と粳米粉の配合比を変えて団子を調製し, 官能検査と粘弾性測定を行った.その結果以下のことが判明した.<BR>1) 糯米粉と粳米粉を等量混合し, 0~60mes 1.18%, 60~100mesh8.6%, 100~150mesh7.8%, 150~200mesh28.1%, 200~250mesh28.9%, 250mesh 以上24.7%の粒度構成 (平均粒度200mesh) で, 加水量米粉100gに対して80mlの条件で調製した団子が最も好まれることが判明した.<BR>2) その団子の粘弾性値は, 自然数で表すとフック体の弾性率4.79×10<SUP>5</SUP>dyn/cm<SUP>2</SUP>, ニュートン体の粘性率1.05×10<SUP>8</SUP>P, 塑弾性体の弾性率2.69×10<SUP>5</SUP>dyn/cm<SUP>2</SUP>, 1組目のフォークト体の弾性率が2.52×10<SUP>5</SUP>dyn/cm<SUP>2</SUP>, 同じく粘性率が1.32×10<SUP>7</SUP>P, 2組目のそれらがそれぞれ1.86×10<SUP>5</SUP>dyn/cm2, 8.51×10<SUP>6</SUP>Pであった.