- 著者
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閏間 正雄
富森 美緒
- 出版者
- 一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
- 雑誌
- 繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
- 巻号頁・発行日
- vol.21, no.10, pp.438-442, 1980
本研究では, 同一被服地試料群では同一諸元よりなる色違いの被服地を試料として採りあげた.これら被服地の色がしわの官能評価に与える影響について考察を行ない次のような結果を得た.<BR>1) 一部の試料群を除き, いずれの被服地試料群とも, しわの官能評価値は, 各試料問にて高度の有意差を示し被服地の色によって, しわの判断, 評価が異なることを示した.<BR>2) 被服地試料群のしわの官能評価値と試料の明度との間には, 一部の試料群を除き, いずれの試料群でも正の相関々係が認められた.即ち, 明度の高い色に対して, 評価が高く, 明度の低い色に対して, それは低い関係にあった.一方, しわの官能評価値と試料の彩度との間には, いずれの試料群でも, 何ら相関々係は認められなかった.