著者
伊藤 隆 伊藤 格郎 伊藤 冨美雄
出版者
Japan Veterinary Medical Association
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.107-110, 1986

小規模なアンゴラウサギ飼育農家で, くしゃみ, 鼻汁の漏出, 鼻性呼吸を主徴とするスナッフルが発生し, 繁殖および育成用ウサギを問わず, ほぼ全頭に発症が確認された.<BR>この中で最も臨床症状が重い5頭を淘汰し, 病性鑑定を行った.共通した肉眼所見として, 鼻腔および副鼻腔の粘液貯留が認められた.細菌検査では, 鼻腔ぬぐい液から<I>Bordetella bronchisotica (B.bronchisotica) </I> と<I>Pasteurella multocida (P.multocida) </I> が高率に分離された.また, 組織学的に鼻腔粘膜のカタール性炎, 鼻甲介骨の破壊吸収像がみられた.<BR>29頭の鼻腔ぬぐい液の細菌検査で25頭から<I>B.bronchisotica</I>が, 5頭からEmultocidaが多量に分離された.<I>B.bronchisotica</I>の抗体検査では繁殖用ウサギで幾何平均 (GM) 98.8倍, 育成用ウサギで25.2倍と高い抗体価を示し, <I>B.bronchisotica</I>が広く浸潤していた.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? ウサギのスナッフルの発生例(伊藤 隆ほか),1986 http://t.co/FH7I7QH2Vc 小規模なアンゴラウサギ飼育農家で, くしゃみ, 鼻汁の漏出, 鼻性呼吸を主徴とするス…

収集済み URL リスト