著者
伊藤 隆
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.184-190, 2016 (Released:2016-08-18)
参考文献数
10

一般用漢方製剤の副作用について,厚生労働省のホームページの副作用情報より,2005年度から2014年度の10年間の件数,内容と変化について検討した。一般用漢方製剤の件数は合計367件であるが,2014年度43件は2005年度16件に比較して3倍弱であり,全体としても増加傾向がある。内容としては,肝機能異常151件,薬疹・過敏症54件,肺障害51件が多い。原因製剤としては,防風通聖散110件,葛根湯45件,八味地黄丸15件,大柴胡湯14件が多く,防風通聖散と葛根湯による副作用事例は増えている。副作用の内容としては,防風通聖散には肝機能異常65件,肺障害23件であり,葛根湯には薬疹・過敏症が21件みられる。一般用漢方製剤により肝機能障害,肺障害などの医療対応を要する副作用が増えている現状は問題である。防風通聖散と葛根湯は副作用の半数弱を占めており,今後の販売等に適切な改善を期待したい。
著者
津田 和俊 伊藤 隆之 菅沼 聖 高原 文江 朴 鈴子 山田 智穂
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.99-110, 2017-12

山口情報芸術センター・通称「YCAM(ワイカム)」は,山口市にあるアートセンターである.2003 年の開館以来,メディアテクノロジーを用いた新しい表現を模索しており,展覧会や公演,映画上映,ワークショップなど多彩なイベントを開催している.YCAM の取り組みは,メディアアートやパフォーミング・アーツを軸にしつつも,近年では,スポーツや遊び,食,さらにはバイオ・リサーチまで拡がりを見せている.これらの取り組みの基盤には,YCAM の内部に設置された研究開発チーム(YCAM InterLab)の活動がある.本稿では,まずYCAM の概要やInterLab の紹介を行い,続いて,芸術表現,教育,地域といった3つの分野における具体的な作品や展覧会の事例を紹介する.そして,最後に,近年飛躍的に発展するバイオテクノロジーに取り組みはじめた「YCAM バイオ・リサーチ」プロジェクトについて紹介する.
著者
萬谷 直樹 岡 洋志 佐橋 佳郎 鈴木 理央 綾部 原子 鈴木 まゆみ 神山 博史 長田 潤 木村 容子 伊藤 隆
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.197-202, 2015 (Released:2015-11-05)
参考文献数
27
被引用文献数
3

甘草による偽アルドステロン症の頻度については十分にわかっていない。われわれは甘草の1日量と偽アルドステロン症の頻度の関係について,過去の臨床研究を調査した。甘草を1日1g 使用した患者での偽アルドステロン症の頻度は1.0%(平均)であった。1日2g,4g,6g での頻度はそれぞれ1.7%(平均),3.3%,11.1%(平均)であった。過去の文献において,偽アルドステロン症発症頻度の用量依存的な傾向が示唆された。
著者
伊藤 隆行
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.88-92, 2012-06

テレビ東京のプロデューサーとして、「モヤモヤさまぁ〜ず2」や「やりすぎコージー」などの人気番組を作り続ける伊藤隆行さん。オリジナリティーあふれるバラエティー番組は、同じ作り手のテレビ業界関係者にも注目されている。他の民放各社に比べて、人材や資金が決して潤沢というわけではない。そんな中で、伊藤さんはどうやって成果を出し続けているのか。
著者
千々岩 武陽 伊藤 隆 須藤 信行 金光 芳郎
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.1056-1062, 2017 (Released:2017-10-01)
参考文献数
14

心身医学の臨床では, 薬物療法や心理療法を用いても十分な治療効果が得られにくい, 抑うつ状態を呈した症例に遭遇することが少なくない. しかし, これらに対して 「温補」 という漢方医学的アプローチを用いることで, 奏効するケースが存在する. 今回, 抑うつ症状に対して漢方薬による温補療法が奏効した3症例について報告する.症例1は66歳, 女性. ストーマ造設術後から気分が落ち込むようになり, 吐き気, 食欲低下を主訴に外来を受診した. 「全身が冷える」 という訴えを重視して, 真武湯と人参湯エキスの併用を開始した結果, 内服2週間後には全身が温まる感覚とともに, 食欲と気分の著明な改善がみられた. 症例2は33歳, 女性. 微熱, 下痢, 抑うつを主訴に外来を受診した. 電気温鍼の結果を参考に通脈四逆湯 (煎薬) を処方した結果, 手足が温まるとともに, 心理テストのスコアは大きく改善した. 症例3は35歳, 女性. 4年前からうつ病と診断され, 各種抗うつ薬, 漢方薬に効果がみられないため, 筆者の外来を受診した. 通脈四逆湯を処方したところ, 内服2日後から外出が可能となり, 2週後には食欲と冷えが改善, 6週後には睡眠薬を必要とせずに良眠が得られるようになった.現代医学的に治療抵抗性がみられる抑うつや精神不穏を呈するケースの中には, 裏寒すなわち 「臓腑の冷え」 が病態を修飾しているものがある. その場合, 漢方薬による温補療法は心身医学領域においても有効な治療手段であることが示唆された.
著者
伊藤 隆 田中 哲朗 胡振江 武市 正人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.3012-3020, 2002-10-15

``しりとり''を完全情報ゲームとして数学的に定義した``しりとりゲーム''を考えると,グラフ上のゲームとしてモデル化することができる.これは完全情報ゲームであるため理論上は解けることになるが,問題のサイズが大きくなるにつれ全探索は困難となる.本論文では,しりとりゲームに関する解析を行い,ゲームを効率的に探索する手法を提案する.この手法は数理的解析,探索の効率化の2つの部分から成っており,数理的解析としてグラフのより簡単な形への変形を行っている.加えて,しりとりゲームにおける先手の勝率に関して実験,考察を行う.The word-chain game (SHIRITORI in Japanese) in which two players are assumed to know all the words can be modeled as a game on graph.When given a set of words with a word to start,it is theoretically possible to decide whether the first player can win the game or not because it is a game with perfect information,but it is practically difficult to find the solution because of the huge searching space.In this paper,we propose a mathematical approach to finding a solution to the word-chain game.We show how to simplify the game by means of mathematical analysis,and give a more efficient searching algorithm.In addition, we examine the possibility for the first player to win the game.Our experimental results show that our approach is quite promising.
著者
伊藤 隆二
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学児童相談研究 (ISSN:02885247)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1-15, 1999-03

子どもの「嗜虐性」の発生機序を単に人間関係の葛藤や軋轢から解明するだけではなく,現代社会の不平等性にもメスを入れる必要がある。ここに報告した4事例から,いじめる子どもには実存的空虚感,「甘え」への欲求不満,恥の意識の希薄化,それに畏怖の念の消失などが共通していることが示唆されたが,これらは不平等性を助長する社会に生きることから生じたことを解明した。そこで子どもの「嗜虐性」発生を阻止するためには不平等社会を真の平等社会へ転換させる教育を開始する必要がある。その教育は人間の尊厳性を基軸とした平等の精神を社会に取り戻すいとなみであり,それはトランスパーソナルな視点から構築されるものである。
著者
伊藤 隆 御厨 貴 季武 嘉也 有馬 学 武田 知己 小池 聖一 梶田 明宏
巻号頁・発行日
2001 (Released:2001-04-01)

近代日本史料情報の収集、整理、公開及び将来期待される史料情報機関への提言作成を目的として以下のような研究成果をあげた。1、史料収集ア)ヒアリング調査。史料所在に詳しい研究者を合計19名招聘し、ヒアリングを実施した。イ)史料所在調査。史料所在情報を収集するため、12回の出張を行った。さらにさまざまな史料目録類を収集した。また、中央官公庁に対し精力的に所蔵史料の問い合わせを行った。2、史料整理多くの研究協力者に手伝ってもらって、収集した史料群約20文書の整理を行った。その一部は既に目録を活字化したが、全体の量は膨大であったので残念ながら作業は完結せず、今後も整理を続行する予定である。3、ホームページの充実以前より開設しているホームページ(http//:kins.grips.ac.jp)に情報を追加するなど、その充実をはかった。また、他機関が行っているインターネット上での史料情報公開に関して考察を加え、その問題点等を探った。5、新機関への提言我々は会合の都度、どのような史料情報集約機関が望ましいのか、情報を交換し話し合ってきた。以上、詳細については研究成果報告書に譲るが、そのほかに本研究の成果を中心として『近代日本人物史料情報辞典』(仮題)という刊行本を出版する予定である。
著者
伊藤 隆二
出版者
東洋大学
雑誌
東洋大学児童相談研究 (ISSN:02885247)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-15, 1998-03

子どもの「嗜虐性」の払拭の機序は何か,という問題意識のもとで,「小動物虐待」の悪癖をもつ中学生(男子)のカウンセリング経験を通じて,考察した。その結果,「嗜虐性」の払拭は自分が「spiritualな存在」であることに気づき, そのことを常に覚醒し,自分を生かしてくれている,人間の力を超えたものに感謝し,祈るというspiritual conversionに深くかかわっている,という結果を導き出すことができた。
著者
伊藤 隆太
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.98, pp.103-132, 2013

一 はじめに二 プロスペクト理論の論理三 国際政治学におけるプロスペクト理論研究の歴史四 国際政治理論研究への含意五 適用における方法論的問題六 今後の研究の可能性七 おわりに
著者
伊藤 隆 宮島 博
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.53, no.619, pp.351-357, 2005 (Released:2005-11-09)
参考文献数
16
被引用文献数
2 2

Performance of the methane fueled rocket nozzles are numerically investigated using computational fluid dynamics approach. A simple set of chemical reactions and kinetics for methane/oxygen nozzle flow is proposed. The chamber pressure, mixture ratio and size of the nozzle are parametrically changed to study the influence of characteristic rocket engine design parameters on nozzle losses. The amount of dissociation is high when the chamber pressure is low and the kinetic loss becomes dominant compared to the other nozzle losses. The peak specific impulse is achieved at a higher mixture ratio region as the chamber pressure increases. The chemical non-equilibrium flow appears mainly at down stream region of the nozzle throat. The influence of the chemical non-equilibrium effect decreases as the chamber pressure increases. Supersonic chemically reactive gas stays longer in the nozzle as the size of the nozzle become larger and the amount of recombination increases which decreases the kinetic loss. When the chamber pressure is high, the kinetic loss becomes small and the effect of the size of nozzle also becomes small.
著者
小暮 敏明 渡辺 実千雄 伊藤 隆 嶋田 豊 寺澤 捷年
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.349-355, 1997-11-20
参考文献数
16
被引用文献数
1

温経湯が奏効した原発性シェーグレン症候群(pSjS)の三例を報告した。症例1は, 67歳, 女性。1992年4月に目のゴロゴロ感を自覚, 11月砺波総合病院受診。抗核抗体(+), 乾燥性角結膜炎の存在, 唾液腺シンチで分泌低下からpSjSと診断。点眼薬で加療されたが無効のため1995年6月同院東洋医学科受診, 温経湯を投与したところ眼・口腔乾燥症状の軽快が得られ, 6ヶ月後乾燥性角結膜炎の改善が確認された。症例2は73歳, 女性。1987年腰痛で当科受診し和漠薬治療を受けていた。1991年胸鎖関節痛が出現し当科入院。シルマーテスト(+), 抗SS-A抗体(+), 口唇生検でリンパ球浸潤の存在より, pSjSと診断。温経湯の投与後1ヶ月で胸鎖関節痛は消失し, 赤沈などの炎症反応も正常化した。しかし, この例は乾燥症状の改善は得られなかった。症例3は39歳, 女性。1991年6月多関節痛, 口腔乾燥感を自覚し近医受診, 高γ-グロブリン血症, 抗SS-A抗体(+), 唾液腺シンチで分泌低下からpSjSと診断,非ステロイド性抗炎症剤を受けていた。和漢薬治療希望で1994年3月当科受診。多関節痛が強いため, 桂枝加苓朮附湯等を投与し関節痛は軽減。口唇乾燥と月経痛から温経湯に転方, 口腔乾燥感, 目のカサカサは軽快したが, 手関節痛の出現のため2ヶ月後, 桂枝加朮附湯加減に転方した。これらから温経湯のpSjSへの応用の可能性が示唆されるとともに, 乾燥症状だけでなく, 関節痛という腺外症状にも有効であったことから, 本方剤を運用するうえで示唆に富む症例と考えられた。
著者
伊藤 隆太
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.100, pp.155-185, 2014

一 はじめに二 情動とリアリズム三 情動学習モデル四 情動リアリズム五 日本の対米開戦六 おわりに
著者
山﨑 麻由子 木村 容子 佐藤 弘 許田 瑞樹 神山 貴弘 能木場 宏彦 雨宮 伸幸 杉浦 秀和 荒川 洋 細川 俊彦 岩谷 周一 伊藤 隆
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.677-682, 2016 (Released:2016-10-28)
参考文献数
26

胃もたれ, むかつきなどの上部消化管症状を伴う体重維持の困難な血液透析患者に六君子湯を投与したところ上部消化管症状, 食欲が改善しドライウエイト (DW) が増加した2症例を経験した. 症例1 : 79歳男性. 5か月前より胃もたれ, 食欲不振が出現しDW減量が必要であった. 胃酸分泌抑制薬内服にても症状は持続していた. 六君子湯の投与にて胃もたれや食欲は徐々に改善し1年間でDWは約7kg増加した. 症例2 : 54歳女性. 透析導入前は毎年夏に胃もたれ, むかつきを伴う食思不振が生じ体重が約3kg減少した. 透析導入後DWは27kgと低体重で胃酸分泌抑制薬を内服するも胃もたれを訴えた. 六君子湯の投与にて胃もたれやむかつきのほか, 食欲も改善した. 夏場の体重減少も消失しDWは2年間で約5kg増加した. 血液透析患者の上部消化管症状, 食欲不振を伴う体重減少に対して六君子湯は有用な治療であると考えられる.
著者
伊藤 隆司 丹保 健一 余 健 鈴木 幹夫
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

(1) 熊野市市街地、飛鳥町、紀和町における方言調査をふまえ、熊野らしさを体現している「タバル」(いただく)関係の語彙に焦点を当て、小学校の授業で活用可能なビデオ教材を2編作成した。(2) 小学校5・6年生を対象としてビデオ教材を用いた実験授業を行った。(3) 熊野市立飛鳥小学校の学校文集を中心として、教材化にむけた分析作業をすすめた。(4) 以上の成果を報告集(A4判65頁)にまとめ、当該地域の小中学校に還元した。
著者
伊藤 隆
出版者
錦正社
雑誌
軍事史学 (ISSN:03868877)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.p2-14, 1976-09
著者
田原 英一 伊藤 隆 林 克美 三瀦 忠道 寺澤 捷年
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.459-466, 1998-01-20
参考文献数
26
被引用文献数
3 2

大黄甘遂湯により変形性関節症に伴う膝関節痛の軽減とともに, バセドウ病の改善を認めた1症例を経験した。症例は61歳女性。主訴は両膝関節痛と下腿浮腫。1995年5月当科に入院。この時, バセドウ病と診断し, 抗甲状腺剤を6ヶ月使用した。退院後, 膝関節痛と下腿浮腫増悪のため, 1996年5月20日当科再入院。下腹部の膨満と抵抗圧痛に着目し, 大黄甘遂湯を投与した。両膝関節痛と下腿浮腫は著明に改善し, 6月15日退院となった。再入院時に再燃していた甲状腺機能亢進状態についても, 抗甲状腺剤を使用することなく, 約5ヶ月後に正常化した。同方剤は峻下剤といわれている甘遂が配剤されているが, 本例では長期投与にもかかわらず下痢などの副作用は認めなかった。本方剤の治験例は明治以降では2例のみ報告されているに過ぎない。そこで本証に特有とされる「小腹満して敦状の如き」腹候に関して文献的検討を行い, 使用目標について考察した。