著者
黒田 勲
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.45-57, 1972

事故調査より得られた人間像は, その機械のデザインの場において仮想された人間像とは時として異なっているのではないかと考えられる.<br>事故調査組識のあり方, 方法の科学性, 事故原因究明のための確率論的論理の進め方等, 事故調査そのもののもっている問題点により真の人間像を画き出すことが困難である場合が多い.<br>しがし航空事故調査の例から, 経験と熟練度が必ずしもすべての場合に一致するとはいえず, 胴体着陸, 異常接近例からも従来人間工学面において取上げられていない, 操作と時間の関連性, 注意, 知覚の不信頼性の問題がクローズアップされてきている.

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