著者
村上 治朗
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR BACTERIOLOGY
雑誌
日本微生物學病理學雜誌 (ISSN:1883695X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.517-535, 1937

組織片ヲ體外ニ於テ抗元ト接觸セシメ, 又ハ皮下並ニ静脈内ニ抗元ヲ接種シ, 逐日組織ヲ剔出シテ, コレヲ培養シ淋巴腺ノ特殊抗體 (細菌凝集素, 溶菌素, 補體結合素, 血球凝集素, 溶血素, 蛋白沈降素等) ノ産生状況ヲ觀察シ, 併セテ他臟器 (脾臟, 腎臟, 肝臟, 骨髄) トノ此等抗體産生能ヲ比較シ次ギノ如キ結果ヲ得タ.略々同一條件ノ場合即チ體外ニ於ケル抗元トノ接觸及ビ經靜脈的抗元接種ノ際ハ淋巴腺ノ抗體産生能ハ脾臟ノ夫ニ劣リ, 骨髄ノ夫ト伯仲又ハ稍々勝リ, 肝臟並ニ腎臟ノ夫ニ勝リ, 略々培養時培地ニ游出スル組織球性細胞ノ量ニ平行スルモノノ様デアル.皮下ニ一定量ノ抗元ヲ接種セル際ハ局所淋巴腺ノ抗體産生能ハー般ニ脾臟ノ夫ヲ凌ギ, コノ關係ハ山羊血球ノ様ナ非溶性抗元ノ際ハ特ニ著シク, 馬血清ノ様ナ溶性抗元ノ際ハ著シクナイ.抗體産生状況ニ關シテハ既ニ先人佐藤, 小松, 三杉, 岩田等ノ報告シタ所ト大差ガナイ.

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