著者
中林 敏郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.450-453, 1984

コーヒー褐色色素が,焙煎中にクロロゲン酸とショ糖の熱反応で形成されることから,ヒマワリ種子脱脂粕からの分離蛋白の品質向上もかねて,脱脂粕よりクロロゲン酸を抽出,これを利用してコーヒー様褐色色素の製造を試みた。<BR>(1) 6種のヒマワリ種子胚乳部の成分を分析し,脂肪ついで蛋白が多く,クロロゲン酸は平均1.25%含まれることを確かめた。<BR>(2) 脱脂粕の80%メタノール抽出物にショ糖を加えてモデル焙煎した結果,ミディアムローストコーヒーのそれに類似し,実用にたえるコーヒー様褐色色素を製造することができた。<BR>(3) メタノール処理した脱脂粕から得た分離蛋白は殆んど白色で,メタノール処理によるクロロゲン酸の除去が分離蛋白の品質向上に有効であることを確かめた。

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