著者
谷口 守 阿部 宏史 清水 健夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.661-666, 2001

コンクリート塊の落下など、新幹線は施設全体のリニューアルまで考慮すべき時期にあるが、その地域間交通に占める重要性という観点からの議論は乏しく、サービス途絶時の影響に関する冷静な議論がない。本研究では幹線旅客純流動調査のデータから、7カ所の想定ポイントで途絶した場合に生じる影響を、潜在的な航空旅客負荷に換算することで検討した。分析から潜在旅客負荷は大きく広範に及び、特定空港に集中するとともに、現状に比すれば地方部の負荷も大きいことが示された。また、実際に新幹線の途絶が発生した阪神大震災時の航空臨時便データとの比較から、実際のサービス提供が負荷の解消には至っていないことを明らかにした。

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