著者
川合 春平 武田 陸 谷口 守
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.122-129, 2022-09-09 (Released:2022-09-09)
参考文献数
24

近年、地方部を中心に人口減少やモータリゼーションによる地域公共交通の縮小が問題となっている。衰退する地域公共交通を国や自治体の補助で維持をする例も多いが限界がある。こうした地域公共交通を社会全体で維持していく場合に、市民が定額を払うことでサービスを利用・維持するサブスクリプション形平準化運賃制度の検討が重要であると考えられる。そこで本研究では地域公共交通の維持管理費を市民が負担することで地域公共交通が乗り放題となる仕組みの実現可能性を検討した。その結果、一人当たり約5万円の負担で全国の地域公共交通が維持できることが明らかとなり、市民の多くが受容できるような負担で平準化運賃制度を実現できることが示された。
著者
清水 宏樹 室岡 太一 谷口 守
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.592-598, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1

近年,コロナ禍を契機とし,仏・パリの15分都市を中心に,「自宅周辺で生活を完結することができる」生活圏概念に関心が高まっている.本研究では東京都市圏における15分都市の実現実態を初めて詳細に検証した.この結果,都心側では徒歩によって15分以内で生活をしている者の割合が相対的に高い反面,郊外になるほど自動車に依存しなければ15分生活圏を実現できない傾向が明らかとなった.また,すべての都市機能誘導区域が15分以内の徒歩圏での生活サービス拠点として機能しているわけではなく、特に鉄道駅を伴わない都市機能誘導区域ではその傾向が顕著であることが示された.
著者
谷口 守 荒木 俊輔
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.225-232, 1996-08-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1

低成長時代においては、社会資本整備が地域に及ぼす効果を経済的指標で捉えることは難しく、むしろ社会資本整備が住み易さやイメージの向上といった地域に関わる認識の高さに影響を及ぼすことで地域間競争が進む側面も有ると考えられる。本稿ではこのような「認識上の地域」に着目し、その実態と決定に及ぼす要因について分析方法の提案を行い、それを実空間に適用した。具体的には、地域名選択確率という概念を導入し、「つくば地域」を対象に数量化モデルを適用することによって社会資本整備をはじめとする諸要因が地域認識に及ぼす影響を定量的に検討した。さらに、認識上の地域が有する階層構造についてもその特性を明らかにした。
著者
谷口 守 星野 奈月 富永 透見
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.939-944, 2014-10-25 (Released:2014-10-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1

近年,SNSの急速な発展に伴い,我々の日常生活はサイバー空間へと大きく軸足を動かしている.本研究では,都市に関連する「ツイート」に対しキーワード分析を行うことで,各都市に対して市民が潜在的に抱いている都市像を定量的に明らかにする.分析に当たっては,ツイートが特定のイベントや異なる季節などによって影響を受けることから,その流動性も考慮に入れて分析するものとする.分析の結果,各都市のツイート数は魅力度,人口,季節,イベントの4つによって説明されることが明らかとなった.また各都市に関するキーワードはその内容が異なり,ツイートには都市個性が反映されることが示された.なお,その反映状況は極めて鋭敏であり,その扱いには注意が必要であることもあわせて初めて明らかとなった.
著者
森本 瑛士 赤星 健太郎 結城 勲 河内 健 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.I_345-I_354, 2017 (Released:2017-12-27)
参考文献数
40
被引用文献数
10

現在日本において人口減少社会に対応した「コンパクト+ネットワーク」を実現するための都市計画が進んでいる.また地方分権の進展とともに市町村単位の都市計画が進められているが,その計画は広域的な視点から見たときの整合性(広域的整合性)を確保できているか疑問が残る.本研究は市町村における都市計画が広域的整合性を確保できているのか把握することを目的とする.具体的な方法として,市町村MPで記載されている将来都市構造図に着目し,県域レベルの市町村MP連結図を作成することで都市計画の広域的整合性を把握した.作成した連結図から,市町村の「コンパクト+ネットワーク」を実現するための都市計画は広域的整合性を確保できておらず,各市町村MPが断片化していることを明らかにし,各市町村で都市計画を一致させる必要性を示唆した.
著者
橋本 成仁 谷口 守 水嶋 晋作 吉城 秀治
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.737-742, 2010 (Released:2017-11-29)
参考文献数
5
被引用文献数
2 8

住宅地内の道路などではドライバーは街路全体から受ける雰囲気からその道路に適していると感じる走行速度で運転しており、無意識のうちに安全な走行速度で走るような街路を実現することが安全な生活空間を形成する上で重要であると考えられる。そこで本研究では、主に岡山市内の街路54路線において合計1,906台の自動車の走行速度を実測し、速度と街路空間要素の関係を分析した。その結果、自動車の走行速度や速度のばらつきにどの街路空間要素がどれほど影響を及ぼすかを定量的に明らかにした。この結果は、街路空間の改良によって自動車の走行速度をコントロールし得ることを示唆したものと考えられる。
著者
谷口 守
出版者
一般財団法人 運輸総合研究所
雑誌
運輸政策研究 (ISSN:13443348)
巻号頁・発行日
pp.TPSR_25B_05, (Released:2023-01-31)

本書の原題はWALKABLE CITY: How Downtown Can Save America, One Step at a Timeで,原著は2012年に米国で出版されている.著者のジェフ・スペック氏は全米の都市デザイン市長協会を主宰してきたコンサルタント会社のトップで,ジェイン・ジェイコブスらも受賞した「シーサイド賞」を受賞している.全体がわかりやすい日本語に翻訳され,サブタイトルの通り10ステップに整理されているため,興味のあるところだけを飛ばし読みできる構造になっている.ただ,この中身のアンコもさることながら,それを包む前後のガワが秀逸だ.お勧めの読み方は,まず巻末の監訳者の松浦氏らによる解説を読むことだ.ここだけで直近の日本国内の政策やコロナ禍での対応に関する俯瞰も含め,本書を取り巻く現状と課題の短時間でのアップデートが可能となる.そして,次に読むべきが,最初のPARTⅠ「ウォーカビリティがなぜ重要か」だ.都市構造や人口動態の変化,価値感の転換など,ウォーカビリティの重要性を具体の数値データから見事に解きほぐしている.これらのガワだけで実は本書の元が取れてしまうのである.一方,アンコに相当する10ステップ全部の紹介はネタバレになりそうなので,試しに4つだけ抜き出すと,1)車を適切に迎え入れよう,2)用途を混在させよう,4)公共交通を機能させよう,9)親しみやすくユニークな表情を作ろう,といったことが整理されている.ステップ全体を通じて納得できることばかりだが,読んでいて何かが心に引っかかる.記憶をたどると,これらはすべて昭和の日本の都市が実現していたことではなかったか.粗っぽい表現をお許しいただければ,本書は昭和の日本の都市空間をお手本として目指せと言っているように私には読めてしまう.先住民を隅に追いやり,広い国土で自動車前提のまちづくりを進めてきた米国は,ようやく自動車前提ではないまちづくりの重要性に今「論理的に」気付いたのだ.このため,著者は現在まで自動車道整備を進めてきた交通エンジニアに対し痛烈な批判を展開している.一方,日本ではかつて身近に溢れていたウォーカビリティを市民自らが積極的に放棄してきた.ちなみに,わが国では大型ショッピングセンターのある自治体の居住者の方がそうでない者より居住満足度が高いことが有意に示されている.日本人が求めているのは,実際の都市空間ではなく,車が無いと行けないショッピングセンターでのウォーカビリティなのだ.その意味で本書のアンコから受ける示唆は,マグドナルドやスタバが席捲するわが国において,接する機会の減った和食のすばらしさを海外から指摘される感覚に近い.ウォーカビリティの重視は何も米国だけの話ではなく,たとえばフランスのベルアペゼ(穏やかな空間づくり)など,今や世界の潮流である.そこでは単に道路や交通手段に着目するだけでなく,本書の問いと同じくまちづくり全体を見直す動きと連動している.車前提の大型ショッピングセンターの中の方が歩きやすくてそれでいいやと思っている限り,わが国のウォーカビリティ整備の多くは空を切るだろう.その意味で「本書は交通の専門家にお勧め」,などという生ぬるいコメントではなく,日本人として今まで我々が何を自ら進んで放棄してきたのか,一人でも多くの国民が本書に触れることで厳しく自省すべきである.余談だが,個人的には地域選別の概念を示す「アーバン・トリアージ」という用語が本書で提案されていて驚いた.実は評者も全くの同用語を地域の破綻を事前回避するための概念として2006年に学会発表したが,集中批判を浴びて大炎上した経験を持つ.その後,分析対象であった夕張市が実際に破綻したために結果的に溜飲を下げることにはなった.本書より,無理筋の総花的成長を追うのではなく,適切な選別・撤退を行うことに,ようやく社会的な認知が得られるようになってきた空気の流れを感じる.そしてそれは素直に喜ばしいことである.
著者
藤井 達哉 岡野 圭吾 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.29-37, 2019 (Released:2019-01-20)
参考文献数
23
被引用文献数
1

我が国では,地方部から東京都への人口一極集中が続いており,地方部の衰退や我が国の人口減少を加速させる要因の1つであると指摘されている.この人口一極集中は,主に大学への進学と就職時に発生しており,その両方に関わる大学の存在は人口移動の施策で重要視されてきた.本調査報告では,大学への進学時と大学生の就職時の地元定着の現状を個々の大学に着目して分析している.分析の結果,1) 大学への進学から就職の間における人口流出入は,その閉鎖性や規模感も含めて地方毎に違いがあることが明らかとなった.2) また,東京都に立地する大学は多くの大学が人口流入に寄与しており,現在行われている施策のみでは,東京都への人口一極集中を抑制することが困難である可能性が示された.
著者
川崎 薫 大橋 瑞生 谷口 守
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1080-1086, 2018-10-25 (Released:2018-10-25)
参考文献数
42
被引用文献数
5 1

人口予測において各自治体が用いている「コーホート要因法」は現在の人口変化の構造をなぞる方法で,いわば「既定路線としての運命」を示すものである.プランニングにおいては,この運命をより良い方向に変えていくための政策や努力が求められる.どんな政策や努力が有効かを知るには,単に実際の人口増減を見るだけでは不十分で,この運命をどれだけ変えたかを見ることが必要である.本研究ではコーホート要因法による推計人口と実人口の差をこの運命変革分として抽出し,それがどのような理由で生じたのかを統計的に解析することでこの課題に答えた.全国の市町村を対象とした分析の結果,社会基盤整備や大規模災害の影響が有意に効いていることが示された.また早くから地域おこしの取り組みをおこなった自治体で正の効果が出ていることも示された.
著者
稲垣 航大 久米山 幹太 石橋 澄子 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.10, pp.23-00079, 2023 (Released:2023-10-20)
参考文献数
9

コンパクトシティを実現する上で政策に対する市民認知の重要性が指摘されている.そのような中,国土交通省の調査によるとコンパクトシティ政策に対する市民の自称認知は総じて低いことが示されている.そこで本研究では,市民のコンパクトシティ政策に対する内容を誤って認知していないか(誤認)について独自のアンケート調査を行った.分析の結果,1) 中山間地域からの撤退やタワーマンションの建設をコンパクトシティ政策だと高い割合で誤認されていること,2) 自称認知度が高いグループにおいて,むしろ誤認の割合が高くなることを明らかにした.自称認知度が高いグループは,行政に対する信頼も高いため,自治体がコンパクトシティ政策に関して提供している情報自体が誤認を招く内容になっている可能性があることに留意が必要である.
著者
安藤 慎悟 Golubchenko STANISLAVA 久米山 幹太 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.10, pp.22-00283, 2023 (Released:2023-10-20)
参考文献数
15

近年地域活性化施策として注目される「関係人口」を拡大していくうえで,地域と関わりのない無関与者に対して行動変容を促すことができれば,その母数の多さから担い手不足解消への期待が高まる.そこで本研究では,全国の無関与者を対象に,関係人口へとステップアップする要因を明らかにする.その後,関係人口の中でも担い手としてより期待される訪問型関係人口への意向を示す者を11の人物像に分類し,人物像別に地域と関わるための改善要素を明示した.分析の結果,1)年齢の若い人や趣味・関心分野がある人はステップアップしやすいこと,2)公務員と時間的な余裕,夫婦世帯と同行者の理解などという人物像別に求める改善要素の傾向があること,3)移動や滞在費という金銭面に関しては人物像に関わらず負担に感じていることが明らかとなった.
著者
藤井 達哉 一井 啓介 谷口 航太郎 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.I_259-I_268, 2019 (Released:2019-12-26)
参考文献数
28

我が国では,若年者の地方から都市への人口流出が,量の観点から問題視されているが,質に関して議論が行われていない.海外への頭脳流出は問題視されても,それより身近な国内における地方からの頭脳流出は看過されているのである.本稿では,大学入試偏差値を用いて地方からの頭脳流出の実態を分析し,その累積的影響を推計する方法を提案した.まず,大学進学者と大卒就職者を都道府県間移動の有無で集計し,地方別に各偏差値の学生が占める割合を分析した.次に,地方別・偏差値別の大卒残留者数を推計した.分析から,高偏差値の大卒者が地方から首都圏へ流出する構造を定量的に明らかにした.また,現在の大学進学者と大卒就職者の人口移動が将来にわたり続いた場合,地方から高偏差値の大卒残留者が累積的に減少していくことを示した.
著者
谷口 守 石田 東生 小川 博之 黒川 洸
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.443-451, 1995-08-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
7

自動車交通問題の解決のためには、個人の交通手段選択を自動車から公共交通などにシフトさせることの重要性が指摘されている。しかし、そのための基礎となる都市の特性と交通手段選択の関係に関する実証的研究は不十分である。本研究では、全国の131都市を対象に、1970、80、90年の国勢調査報告の通勤・通学利用交通手段のデータを用い、各都市の通勤・通学交通手段分担率の地域的・時間的変化を把握すると共に、その都市特性との関連を判別分析、正準相関分析を通じて明らかにした。この結果、モータリゼーション化のばらつき特性、分担率変化の特性を把握するとともに、都市構造にまで言及しない交通政策の限界を指摘した。
著者
香月 秀仁 川本 雅之 谷口 守
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.728-734, 2016-10-25 (Released:2016-10-25)
参考文献数
21

近年注目を集める自動運転技術を搭載した自動車(SDC)の導入は都市における人々の交通行動に大きな影響を及ぼし、結果的に都市構造も影響を受けることが考えられる.本研究では独自に実施した意識調査と全国都市交通特性調査による大規模な交通行動調査の結果を結合することを通じ,個人のSDC利用意向に影響を及ぼす要因,およびSDC利用意向と都市属性の関係について検証を行った.分析の結果,1)運転することが好きな人やステータスと感じている人はむしろSDCを利用しない傾向にある,2)現在運転をしておらず,自動車の安全性が改善されると感じる人はSDCを利用する傾向にある.3)個人の運転距離が長い疎な構造を持つ都市においてSDC利用意向率が高くなることが定量的に示された.
著者
川村 竜之介 谷口 綾子 大森 宣暁 谷口 守
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_511-I_521, 2015

本研究では,我が国において,公共交通車内における「弱者に席を譲る」「騒ぐ自分の子どもを注意する(抑止する)」という二つの協力行動を促すための有効な方策を明らかにすることを目的とし,欧州と東アジアの6か国における協力行動と規範の関係性に着目した.協力行動と規範の主観的評価については国際アンケート調査から,「マナーに関するアナウンスや掲示物」等,協力行動に影響を及ぼすと考えられる環境要因については鉄道会社のWebサイトや現地調査から把握し,分析を行った.その結果,「優先席」で席を譲る行動を促すアナウンスは,優先席以外で席を譲る行動を阻害している可能性がある事,また「騒ぐ自分の子供を注意する」行動を促すためには,周囲の協力行動に対する認知「記述的規範」を高める事が効果的である可能性が示された.
著者
佐野 比呂己 本橋 幸康 井口 貴美子 太田 幸夫 大村 勅夫 菅原 利晃 花坂 歩 谷口 守 増子 優二
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

これまで研究されてこなかった柳田国男監修高等学校国語科教科書について、その所収教材を中心に研究を進めてきた。所収教材そのものを分析、考察するとともに、分析・考察をもとに、研究協力者である高等学校教員との連携により高等学校国語教室での実践を行った。実践を検討する中で、教材としての有用性、問題点を抽出し、教材価値の検討を行い、時代は経過しても現代の高校生の国語教室において価値ある教材であるという共通認識を持ち、実践研究報告を学術雑誌に投稿、掲載された。
著者
宮木 祐任 森 英高 佐藤 剛 古山 守夫 高橋 護 谷口 守
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:13482858)
巻号頁・発行日
vol.10-4, pp.193-198, 2012 (Released:2012-03-10)

東日本大震災からの復興に向け、被災市町村の多くは、復興計画の策定と同時に住民意向把握のための説明会を実施している。本研究は、被災地の地形や被害の状況の異なる東松島市を対象に、これまでに集落毎に実施した延べ45回、約3500人が参加した説明会で出された住民意見等より抽出したキーワード分析から、住民意向の変容や行政からの効果的な情報提供の在り方について考察することを目的とした。その結果、集団移転対象地区においては時間の経過や復興に関し提供された情報の増加に伴い、住民意見は集団移転に対する質問から災害公営や復興の時期等のより具体的な質問や要望へと遷移したことが分かった。
著者
阿部 宏史 谷口 守 新家 誠憲 岸田 康治
出版者
日本地域学会
雑誌
地域学研究 (ISSN:02876256)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.185-201, 2004-10-30 (Released:2008-10-10)
参考文献数
27
被引用文献数
1

The first highway in Japan was opened in July 1963 between Ritto and Amagasaki with the length of 71km. The total length of highway in Japan reached 7, 236km in August 2003. The highway construction has become a crucial issue in the recent Government reformation under the sever conditions of Japanese economy and national finance.However, the provision of highway brings about various positive economic effects in the surrounding areas, such as the new location of industries, the rationalization of distribution systems, the promotion of tourism and the improvement of living conditions. It is obvious that the rapid growth of Japanese economy has been supported by the construction of highway network since 1960s. Therefore, a long-term impact analysis, which considers the changes in regional economic structures, passenger flows and commodity flows, is necessary to identify the exact outcome of highway construction projects.This paper aims to examine the long-term impact of highway network construction on the travel time between 46 prefectures in Japan and their effect on the inter-prefectural commodity flows. The outcomes of highway network provision have been measured with the changes in the shortest travel time by car between prefectures and the surplus for commodity flows induced by the improvement of travel time.The empirical study has been conducted for years 1975-2000. The main findings have revealed that the trunk highway construction during 1975-80 had brought about a significant improvement of travel time and surplus for commodity flows in the metropolitan regions. The improvement in local regions appeared after 1980s. The highest improvement for commodity flows had been achieved between 1995 and 2000 when the local highways connected to the trunk network. The fact has revealed that the formation of highway network in local regions is effective to improve the conditions of commodity flow in the whole nation.