著者
笠岡 成光 妻木 尚武 喜多村 常功
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1973, no.5, pp.1052-1056, 1973

窒素酸化物の接触還元による浄化プロセスの開発の資とするために,それぞれ50m◎1%酸化物組成の5種の二成分系共沈触媒とGirdler触媒, G 22(バリウムクロム酸銅)による酸化窒素と13種の炭化水素との反応性(NO+rztiSnm. CmHn nym-SN2+ 4-iiSltlftil-n CO2+-4sf Fi.rH20)を,常職法(反応管内径: 12.,O,mm)によって検討した◇触媒は,平均粒径1.Ommの酸化物1,0009を550℃で1時間,水素還元したのち,270~550。C,500,Ncm3(1%NO-0.09~1。2%CmHn-残りN,) minで操作した。その結果,まず,NOとベンゼンの反応に対する触媒の見かけの活性序列としてはCuO-A1208(Cu-A120s)> Fe20slCr20s(Fe-Cr203)> CuO-Cr203(Cu-Cr203)> Co30rA120s(Co-A1203)> Fe203-Al,O,(Fe-A1203)>G22が得られた。つぎにもつとも活性の高いCuO-A1203触媒上のNOに対する炭化水素類の見かけの反応性序列として,アルキルベンゼン類(トルエン,エチルベンゼン,オルト,メタ,パラキシレン,1,2, 4-, 1, 3, 5-トリメチルベンゼン)>ベンゼン>エチレン>π-オクタン>イソオクタン>n-ヘキサン>メタンが得られ,AultらのG22触媒によるアセチレンなど9種の炭化水素に対するデータとあわせて検討考察し,アルキルベンゼン類以外の同族系炭化水素間では,炭素数の多いものほど反応性は大きく,また,炭素数の同じ異族系炭化水素間では,アセチレン系>オレフィン系>芳香族系>パラフィン系の順に飽和度の高いものほど反応性が小さくなることを示唆した。なお,炭化水素の反応性は,低温域では一酸化炭素とくらべて,きわめて劣勢であるが,高温域にいくにしたがい逆に優勢になっていくことなどを,かなり定量的に示した。

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