著者
藤永 太一郎 桑本 融 尾崎 豊子
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1976, no.12, pp.1852-1855, 1976
被引用文献数
2

N,N'-ビス(o-ヒドロキシフェニル)エチレンジィミン(HPEI=H<sub>2</sub>hpei)がウランと反応して生成する錯体を種々の条件下において検討した。水溶液中で生成するhpei-U錯体は波長565nmに最大吸収をもち,連続変化法で求めた組成比はhpei:U=1:1であった。しかし,第四級アモニウム塩であるゼブィラミンの多量存在下ではレッドシフトし,最大吸収は645nlnに移るるゼフィラミン添加によってとくに吸光度が増大するわけではないが,錯体の組成比は変化し,hpei:U=2:1となる。1:1の組成比を有する錯体は,通常の有機溶媒には抽出されないが,2:1錯体は1,1,22-テトラクロロエタン(TCE),1,2-ジク誓ロエタンなど有機溶媒に抽出される。モル吸光係数はTCE中で1.41x10<sup>4</sup>,水中で1.44x10<sup>4</sup>であった。抽出法によるウランの分光光度定量では0~50μg,水溶液中の定量では0~120μgの間のウランについてBeerの法則が成立する。

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