著者
小林 健一郎 HINKELMANN Reinhard HELMIG Rainer 寶 馨 玉井 信行
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.120-133, 2007

本稿では地下水位が回復した状態の閉鎖炭鉱で,残留炭層から脱着したメタンがどのように地表面に向かって流動するかを,仮想帯水層を設定し,多相流モデルを用いて数値実験を行うことにより考察している.ここではまず相間質量輸送を考慮しない基礎的な気液2相モデルを用いてシミュレーションを行い,このモデルがどのような場合に適用可能かを考察した.その後,2相(気・液)・3成分(空気・水・メタン)モデルを別途開発し,同様なシミュレーションを行った.結果,質量輸送を考慮しない基礎的な2相モデルによるシミュレーションでは仮想帯水層中のメタンは地上まで到達するのに対し,2相・3成分モデルによる計算結果はメタンの地下隔離が可能であると示すなど,状況に応じてモデルを使い分けなければ,結果に多大な差が生じることが示された.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 2相モデルおよび2相・3成分モデルによる地下帯水層メタン輸送数値実験(小林 健一郎ほか),2007 https://t.co/vbzHZZZ9Cw 本稿では地下水位が回復した状態の閉鎖炭鉱で,残留炭層から脱着したメタンがどの…

収集済み URL リスト