著者
後藤 浩 石野 和男 玉井 信行 竹澤 三雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_695-I_700, 2015 (Released:2015-09-04)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震津波では,津波によって甚大な人的損失を生じた.今後,津波の規模によっては,海岸保全施設による防護だけでなく,住民の積極的な避難行動により減災を促進させようという提案が散見される. 本研究では,地域に密着した存在である寺院に注目し,その寺院の避難場所としての機能について,東北地方太平洋沖地震津波の浸水域およびその近傍に存在する寺院を中心にアンケート調査を行い,津波時の状況を調査した.また,この調査を踏まえて,今後,南海トラフ巨大地震に伴う津波の想定浸水域に存在する寺院へアンケート調査を行い,寺院の避難場所としての機能について二,三の考察を行った.
著者
小林 健一郎 HINKELMANN Reinhard HELMIG Rainer 寶 馨 玉井 信行
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.120-133, 2007

本稿では地下水位が回復した状態の閉鎖炭鉱で,残留炭層から脱着したメタンがどのように地表面に向かって流動するかを,仮想帯水層を設定し,多相流モデルを用いて数値実験を行うことにより考察している.ここではまず相間質量輸送を考慮しない基礎的な気液2相モデルを用いてシミュレーションを行い,このモデルがどのような場合に適用可能かを考察した.その後,2相(気・液)・3成分(空気・水・メタン)モデルを別途開発し,同様なシミュレーションを行った.結果,質量輸送を考慮しない基礎的な2相モデルによるシミュレーションでは仮想帯水層中のメタンは地上まで到達するのに対し,2相・3成分モデルによる計算結果はメタンの地下隔離が可能であると示すなど,状況に応じてモデルを使い分けなければ,結果に多大な差が生じることが示された.
著者
後藤 浩 祖父江 一馬 有馬 勇人 石野 和男 玉井 信行 竹澤 三雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_1386-I_1390, 2013 (Released:2013-11-12)
参考文献数
10

The Great East Japan Earthquake occurred on March 11, 2011 and the coastal zones along the Pacific Ocean in Tohoku area have received severe damage by tsunami. Most of coastal forestations have been severely damaged or swept away due to a gigantic tsunami. In this paper, historical background of coastal forestation was studied by detailed literature surveys. An instructive formula was developed between damage level of houses and a distance from coastal forestation by field investigations at the coast of Sendai plain. Furthermore, damage level of houses was clarified as a function of inundation depth of tsunami with influence of a housing code.