著者
宮城 淳 家壽多 正樹 日坂 弘行 本居 聡子 若生 忠幸
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.101-107, 2011
被引用文献数
5

ネギの食味品質に関する化学的,物理的分析法を確立するため,「辛み」,「甘み」,「硬さ」の観点から,調理法を考慮した官能評価と生ネギの化学的成分および物性値の関係を明らかにした.生ネギの「辛み」評価とピルビン酸生成量には,強い正の相関関係(<i>r</i> = 0.94**)が認められた.加熱ネギの「甘み」評価と糖度との間には正の相関が得られなかったが,ブドウ糖含量,果糖含量,遊離糖総量および甘味度との間にはそれぞれ強い正の相関関係(<i>r</i> = 0.98**~0.99**)が認められた.焼きネギおよび煮ネギの「硬さ」評価は,円柱プランジャー(&Phi;3 mm)を用いた貫入抵抗値と,強い正の相関関係(<i>r</i> = 0.90*~0.99**)が認められた.以上,ネギの「辛み」および「硬さ」はそれぞれ,ピルビン酸生成量および貫入抵抗値で表現できた.「甘み」は,屈折糖度計で測定することは適切でなく,ブドウ糖含量,果糖含量,遊離糖総量および甘味度で測定することが適していた.<br>

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