著者
宮城 淳 家壽多 正樹 日坂 弘行 本居 聡子 若生 忠幸
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.273-282, 2011 (Released:2011-05-18)
参考文献数
23
被引用文献数
1 2

一般消費者(833名)および外食産業(143店舗)を対象に,食味に着目したネギの嗜好性調査を行った.一般消費者を対象にした調査では,生ネギでは香りは「強い」方が,煮ネギでは「甘み」は強く「柔らかい」方が,焼きネギでは「甘み」が強い方が好まれた.一方,生ネギの「辛み」,焼きネギの「硬さ」は,属性(性別,年齢層)によって嗜好性は異なった.外食産業を対象にした調査では,「辛み」は弱い方が,「甘み」は強い方が好まれたが,「香り」および「硬さ」は,外食産業によって嗜好性が異なった.重視する項目では,外食産業によらず,「鮮度」「国内産であること」を重視する店舗割合が高かった.また,「懐石・和食料理店」では,「味」,「香り」を重視する傾向があったが,その他の外食産業では価格,外観(長さや太さ)を重視する傾向が強かった.ネギに対する要望では,「懐石・和食料理店」では,特徴あるネギ品種の開発を望む声が多かったのに対し,その他の外食産業では,外観・形状の改善や価格安定,品質安定などを望む声が多かった.これらの調査結果は,ニーズにあったネギの販売戦略やネギ品種の開発の一助になると考えられた.
著者
福地 信彦 本居 聡子 宇田川 雄二
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.277-281, 2004 (Released:2008-03-15)
参考文献数
18
被引用文献数
4 6

トマトにおける摘果処理と摘葉や葉面積を増やすための側枝利用などの整枝が,果実糖度と収量に与える影響を検討した.1果房当たりの着果個数を制限しても,総収量,上物収量は増えず,果実糖度の向上には結びつかなかった.摘葉や葉面積を増やすための側枝利用などの整枝を異にしても,総収量,上物収量に差はみられなかった.摘はは果実糖度を低くし,各果房直下の側枝を利用し1果房当たりの葉数を増やすと,糖度の向上が図られた.
著者
宮城 淳 家壽多 正樹 日坂 弘行 本居 聡子 若生 忠幸
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.101-107, 2011
被引用文献数
5

ネギの食味品質に関する化学的,物理的分析法を確立するため,「辛み」,「甘み」,「硬さ」の観点から,調理法を考慮した官能評価と生ネギの化学的成分および物性値の関係を明らかにした.生ネギの「辛み」評価とピルビン酸生成量には,強い正の相関関係(<i>r</i> = 0.94**)が認められた.加熱ネギの「甘み」評価と糖度との間には正の相関が得られなかったが,ブドウ糖含量,果糖含量,遊離糖総量および甘味度との間にはそれぞれ強い正の相関関係(<i>r</i> = 0.98**~0.99**)が認められた.焼きネギおよび煮ネギの「硬さ」評価は,円柱プランジャー(&Phi;3 mm)を用いた貫入抵抗値と,強い正の相関関係(<i>r</i> = 0.90*~0.99**)が認められた.以上,ネギの「辛み」および「硬さ」はそれぞれ,ピルビン酸生成量および貫入抵抗値で表現できた.「甘み」は,屈折糖度計で測定することは適切でなく,ブドウ糖含量,果糖含量,遊離糖総量および甘味度で測定することが適していた.<br>
著者
福地 信彦 本居 聡子 宇田川 雄二
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.277-281, 2004-09-15
参考文献数
18
被引用文献数
2

トマトにおける摘果処理と摘葉や葉面積を増やすための側枝利用などの整枝が、果実糖度と収量に与える影響を検討した。1果房当たりの着果個数を制限しても、総収量、上物収量は増えず、果実糖度の向上には結びつかなかった。摘葉や葉面積を増やすための側枝利用などの整枝を異にしても、総収量、上物収量に差はみられなかった。摘葉は果実糖度を低くし、各果房直下の側枝を利用し1果房当たりの葉数を増やすと、糖度の向上が図られた。