- 著者
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青木 淳哉
木村 和美
井口 保之
井上 剛
芝崎 謙作
渡邉 雅男
- 出版者
- 一般社団法人 日本脳卒中学会
- 雑誌
- 脳卒中
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.1, pp.51-55, 2012
約25%の急性期脳梗塞例は発症時間が不明であるためt-PA静注療法の対象から除外される.頭部MRI DWIで高信号を呈していてFLAIRで信号変化がない場合(DWI/FLAIRミスマッチ),発症3時間以内と推定できる.我々は発症時間不明の脳梗塞例に対しDWI/FLAIRミスマッチに基づいたt-PA静注療法を行った.2009年6月から2011年10月までに13例[83 (67-90)歳,NIHSSスコア16 (11-20)点]が登録された.最終無事確認時間からt-PA静注療法まで5.6 (5.0-11.6)時間であった.24時間以内の再開通は10例(完全再開通:5例),症候性頭蓋内出血は0例であった.発症7日後の著明改善例は7例で,3カ月後の転帰良好例(mRS 0-2)は5例であった.発症時間が不明であってもDWI/FLAIRミスマッチがあればt-PA静注療法の対象になる可能性がある.