- 著者
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千代 章一郎
山田 恭平
- 出版者
- The City Planning Institute of Japan
- 雑誌
- 都市計画論文集 (ISSN:09160647)
- 巻号頁・発行日
- vol.47, no.3, pp.595-600, 2012
本稿では、被爆都市における景観研究の一環として、平和記念式典に着目し、その歴史的な景観への眼差しの演出の変遷を明らかにすることによって、記憶を持続するための空間デザイン手法に関する知見を得ることを目的する。 式典において、丹下健三(1913~2005)の構想した南北軸線による眺望景観が演出されてきた。しかし、報道写真から、その軸線は平和記念公園内で切断されていくことがわかる。その一方で、献花を行う参列者からの景観の演出は変化しておらず、丹下健三の構想した軸線と一致している。