著者
青井 裕介
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

花崗岩中の鉱物によるCsの収着が定性的に評価された。試料は石英、斜長石、カリ長石、角閃石、黒雲母および黒雲母を交代する緑泥石から主に構成される。研磨薄片作成し、CsCl溶液(10μM, I=0.01)の中に投入し、48時間拡販させ、反応前後の各鉱物のCs収着量を観察した。これらの鉱物相の中でEPMAによる収着実験試料の定量化学分析からはいずれの鉱物からもCsは検出されなかった。一方、LA-ICP-MSを用いた分析では、黒雲母、角閃石、斜長石からCsの収着を検出することができた。Cs分布は鉱物により明瞭に異なっていた。黒雲母は表面部位にCsが濃集しており、表面以深では反応前と同様であった。一方pH4の時の方が、pH6のときに比べ、より内部までCsが分布していた。角閃石のCsの収着は深さによらず一定であることが示され、どちらの条件でも反応前と比較すると2桁から3桁強度が増加していた。斜長石のpHによらずCs収着量は表面が一番高く、深くなるにつれて収着量は減少していた。

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