- 著者
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長石 道博
- 出版者
- 一般社団法人 映像情報メディア学会
- 雑誌
- 映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
- 巻号頁・発行日
- vol.68, no.9, pp.J414-J416, 2014
顔表情は複数のカテゴリーであり,快―不快など連続量で次元的に捉えられる,2つの側面をもっていると考えられるが,両面から顔表情を説明する認知モデルは余り検討されていない.本研究では,視知覚の場が感性を定量評価できることから,カテゴリー,次元の側面をもった視知覚の場による顔表情認知モデルを提案し,線図形の顔表情の実験から顔表情は視知覚の場の分布の複雑度とポテンシャル値のシグモイド関数で表現できる可能性を示した.そして,シグモイド関数の傾きを決めるパラメータが感情の違いに関連していることが示唆された.このように,視知覚の場による顔表情認知モデルは,顔表情というカテゴリーの違いを,シグモイド関数のパラメータの組合せで連続量で捉えることができるので,カテゴリー,次元の双方の側面をもっている認知モデルの1つとして妥当であると考えられる.