著者
長石 道博
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.150, no.12, pp.1965-1973, 1996-12-20
参考文献数
22
被引用文献数
11

これまで, 文字パターンの認知過程に関する心理学実験結果を説明する, 多くの数理モデルが研究されてきたが, 1つの数理モデルで各実験結果を統一的に説明するには至っていない.一方, 視知覚を統一的に説明する枠組みとして, 場が注目されている.また, 横瀬の視覚誘導場理論によるパターン認識の可能性が示唆されていることから, 視覚の誘導場によるパターン認識が数理モデル化できれば, 各実験結果を統一的に説明できる可能性がある.本論文は, 従来の心理学的知見から誘導場によるパターン認識モデルを提案し, このモデルがパターン認知に関する複数の心理実験結果を説明できるか検証を行った.その結果, このモデルは, 複数の心理実験結果とよく合致しており, 人間が行うパターン類似性の評価に近い結果が得られることが示された.
著者
長石 道博
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.9, pp.J414-J416, 2014

顔表情は複数のカテゴリーであり,快―不快など連続量で次元的に捉えられる,2つの側面をもっていると考えられるが,両面から顔表情を説明する認知モデルは余り検討されていない.本研究では,視知覚の場が感性を定量評価できることから,カテゴリー,次元の側面をもった視知覚の場による顔表情認知モデルを提案し,線図形の顔表情の実験から顔表情は視知覚の場の分布の複雑度とポテンシャル値のシグモイド関数で表現できる可能性を示した.そして,シグモイド関数の傾きを決めるパラメータが感情の違いに関連していることが示唆された.このように,視知覚の場による顔表情認知モデルは,顔表情というカテゴリーの違いを,シグモイド関数のパラメータの組合せで連続量で捉えることができるので,カテゴリー,次元の双方の側面をもっている認知モデルの1つとして妥当であると考えられる.
著者
深水 義之 長石 道博
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.1046-1051, 2003-12-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

視覚の誘導場とは, 図形の周りに静電場のような場を仮定し, パターン認知などの視知覚現象を説明する心理学的概念である.最近, 視覚の誘導場について詳細な定量化, 精密なモデルが検討されると共に, パターン認識など工学的な応用が進んでいる.視覚心理現象をベースにした視覚の誘導場は, これまで難しかった人間の感性評価などでの有効性が期待されている.
著者
小池 康晴 長石 道博
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.1465-1469, 2003-11-01

本連載では,,LATEXによる入稿,組版の電子化推進のために,LATEXの基本的な使い方について解説する.連載4回目の本稿では,MacOSにおける基本的なインストールと実際に使う上でのポイントを説明する.