著者
成瀬 敏郎
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.75-93, 2014
被引用文献数
1

これまで著者は,乾燥地域や氷河末端から風で運ばれる風成塵とその堆積物であるレスについて,日本列島をはじめ,中国,韓国,ヨーロッパ,イスラエル,アメリカ合衆国,ニュージーランドなどのレス地帯を調査し,レスの分布,研究史,堆積時期,気候変動とのかかわりを研究してきた.本論では,レスの研究史,レスの分布と堆積時期,風成塵の同定に ESR 酸素空孔量(以下,酸素空孔量とする)分析が有効であること,風成塵・レスの堆積量や粒径などが過去の風の強さを復元するのに有効であること,完新世土壌の母材に占める風成塵の役割の重要性について述べた.さらに中国と韓国の旧石器編年・対比にレス-古土壌による編年法が有用であること,日本列島において MIS 6 のレス層に前期旧石器が包含されていることを述べた.

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