著者
岩崎 麻美 高松 信樹 功刀 正行 大沢 信二
出版者
日本陸水学会
雑誌
日本陸水学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.158, 2003

群馬県四万湖の色彩測定,水質分析,呈色因子物質の分析を行い,四万湖の青色呈色因子について考察した。四万湖水中には二価の鉄イオンや銅イオン濃度が極めて低いことから,青色呈色の原因がこれらイオンによる光の吸収によるものではないと判断された。また,四万湖の懸濁物の赤外吸収スペクトル解析,蛍光X線分析,走査型電子顕微鏡による観察から,四万湖水中には,粘土鉱物の前駆物質であるアロフェンが存在しているこが確認された。アロフェン粒子の直径は約40nmであり,この粒子に太陽光の光があたることによりレイリー散乱が生じ,青色に呈色していると結論された。

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