著者
松本 美鈴
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

【目的】明治期に日本に紹介されたハンバーグステーキ(以下ハンバーグとする)は、幼児から高齢者まで幅広く好まれる料理である。挽肉にいもや海藻などさまざま食品を添加した多様なハンバーグが作られている。近年は、イソフラボンをはじめとする機能性を期待した大豆加工食品を加えたハンバーグも一般的である。しかし、これら大豆加工食品がハンバーグの品質に及ぼす影響を調べた研究は多くない。そこで、本研究では、おから、豆腐、高野豆腐を添加したハンバーグの品質を機器測定および官能評価により検討した。【方法】基本ハンバーグ配合割合は、挽肉100、鶏卵10、加熱玉ねぎ24、食塩1、白胡椒0.1とした。大豆加工食品添加量は、おからは肉重量に対して25、50、100%、裏ごし豆腐は50、100、200%、水戻しみじん切り高野豆腐は25、50、80%とした。なお、挽肉には、鶏胸肉と合挽肉(牛:豚=2:3)を用いた。ハンバーグ調製方法は、挽肉に食塩を加えて粘りが出るまで混ぜ、残りの材料を加え、均質になるように混ぜ合わせた後、ハンバーグ種25gを厚さ16㎜の円柱状に成形し、230℃のオーブンで8分焼成した。5分放冷後、測定に供した。加熱重量変化、色(色差計)、多汁性(テクスチュロメーターによる圧縮試験)、かたさ応力および凝集性(クリープメーター)を測定し、順位法による官能評価を行った。【結果】おから添加により、いずれのハンバーグも色が薄くなり、多汁性の値が減少し、官能評価ではジューシー感が失われた。豆腐添加により、ハンバーグのかたさ応力が減少し、官能評価でもやわらかくなることが認められた。高野豆腐添加により、ハンバーグがかたくなることが機器測定および官能評価より分かった。

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