- 著者
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南 雅代
中村 俊夫
- 出版者
- 日本地球化学会
- 雑誌
- 日本地球化学会年会要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.55, pp.325-325, 2008
これまで、鎌倉由比ヶ浜地域の遺跡から出土する大量の中世人骨は、数千人におよぶ死者を出したと考えられている新田義貞の鎌倉攻めの合戦(1333年)によって死没した人々のものと推察されてきた。我々はこれまでに、由比ヶ浜南遺跡、中世集団墓地遺跡から出土した人骨の放射性炭素(14C)年代を測定し、いずれの人骨試料も鎌倉幕府終焉より古い14C年代を示す傾向が見られることを報告した。しかし、埋葬されている人達は海産物を食しており、14Cの海洋リザーバー効果により、得られた骨の14C年代が実際の年代より古い可能性が考えられた。そこで、本研究では、モンテカルロ法を用いた海産物の摂取割合算出プログラムによりδ13C値、δ15N値からMarine%を算出し、Marine04/IntCal04データセットによるMarine混合曲線によって較正年代を求め、さらに確かな年代を算出する試みを行った。