著者
田畑 美幸 上野 雄一郎 石川 智子 澤木 佑介 小宮 剛 吉田 尚弘 丸山 茂徳
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.387-387, 2008

マリノアン全球凍結(約630Ma)後が、初めて多様な多細胞生物が出現し、ガスキアス氷河期といわれる大規模な氷河期があった (Myrow .1999)生命史の中で最も重要なエディアカラ紀である。本研究では、環境変動と生物進化の関連性を解明するため、多くの化石の報告のある南中国の掘削試料の炭素・酸素同位体比を高解像度で分析し、当時の連続的かつ詳細な環境変動を解読した。本研究ではGasBench II & DELTA plus XLを用いて、掘削試料の分析を行った。分析の結果より、南中国のエディアカラ紀に相当する層には最下部、中部と上部の三つの大きな負の炭素同位体比変動が存在した。それぞれの負異常の最低値は最下部で約-10‰、中部で約-6‰、上部で約-10‰であった。また、酸素同位体比は平均-3‰で先行研究より非常に高い値であった。酸素同位体比は一般に変質を受けた場合大きく低下する。よって、得られた酸素同位体比はより初生的な酸素同位体比を残していると考えられる。以上の結果より、エディアカラ紀の炭酸と酸素の完全な地球化学層序を初めて復元した。エディアカラ紀中期に寒冷化が起きた定量的証拠を発見した。炭素同位体比の負異常はその寒冷化に伴い生物活動が低下した事を示している。この後、エディアカラ生物群が出現する事から、寒冷化という環境変動が動物の出現に大きな役割を果たした事を示唆する。

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