著者
大金 さや香 城間 将江 小渕 千絵
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.60-68, 2015
被引用文献数
2

要旨: 軽度から重度までの補聴器 (HA) 装用者13名と人工内耳 (CI) 装用者12名に対し, ピアノ音による2~12semitone の幅の2音のピッチ弁別検査と12曲の文部省唱歌の旋律識別検査を実施し, 両者の違いについて比較検討した。 この結果, HA 装用者では, 軽中等度例でピッチ弁別, 旋律識別共に良好であったが, 聴力程度が重度になるほど両者の成績が低下する傾向を示した。 一方, CI 装用者では, 1オクターブのピッチ弁別も困難な例が多いにも関わらず, 旋律識別率では10~90%と個人差が大きかった。 ピッチ弁別が困難な重度の HA 装用者や CI 装用者でも, 既知の曲であればトップダウン処理により識別できる場合があるため, 音楽知覚の可能性が示唆された。

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本文要旨より引用 ”ピッチ弁別が困難な重度の HA 装用者や CI 装用者でも, 既知の曲であればトップダウン処理により識別できる場合があるため, 音楽知覚の可能性が示唆された。” CiNii 論文 -  人工内耳装用者と補聴器装用者の音楽知覚の比較検討 https://t.co/qqdY2NnqiE #CiNii

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