- 著者
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原田 峻
- 出版者
- JAPAN NPO RESEARCH ASSOCIATION
- 雑誌
- ノンプロフィット・レビュー (ISSN:13464116)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, no.1, pp.1-12, 2015
本稿では,2011年6月の特定非営利活動促進法改正と新寄付税制をめぐる政策過程について,唱道連合フレームワークを用いて分析した.民主党政権の発足直後には,自民党税調-財務省主計局連合の弱体化と「新しい公共」連合によるアジェンダ設定を受けて,「新しい公共」連合と外部の専門家による政策志向的学習が進められ,閣法でのNPO法改正・新寄付税制の大枠が固められた.だが,ねじれ国会によって民主党政権単独での政策実現が困難になると,「新しい公共」連合・NPO議員連盟・全国知事会という3つの唱道連合での調整が,衆議院法制局・総務大臣政務官を政策ブローカーとしながら進められた.そして,東日本大震災という外部ショックを受けながら,「シーズ=市民活動を支える制度をつくる会」を政策ブローカーとしてNPO議員連盟と背後の各党の調整が進められ,NPO法改正が議員立法として,新寄付税制が閣法として,それぞれ成立した.