著者
原田 峻
出版者
日本NPO学会
雑誌
ノンプロフィット・レビュー (ISSN:13464116)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.77-87, 2017 (Released:2018-03-15)
参考文献数
17

本稿では,NPO法制定過程における立法運動の組織間連携の要因を分析し,NPO法制定以前は異なる分野や団体形態で活動していた市民団体が,なぜ法制定に向けて連携できたのかを明らかにした.まず,阪神・淡路大震災以前は「先行する社会的紐帯」としての1980年代からの分野内・分野間の連携経験と,アメリカ視察等を通した「理念の共有」が,連携を容易にする要因となっていた.法案が国会で議論されるようになると,争点をめぐって分野間の連携に障壁があり,それぞれが独自の運動を展開したが,争点に妥協ができるまで法案が修正されるとともに,衆議院での法案通過という政治的機会,そして参議院での法案通過を前にした連立政権の解消という危機が存在したときに,大きな連携が形成された.NPO法の制定過程そのものが市民団体間の連携を拡大させる契機となっており,その過程で,各分野が抱いている法人制度への理念の相互理解が図られていったと言える.
著者
原田 峻
出版者
日本NPO学会
雑誌
ノンプロフィット・レビュー (ISSN:13464116)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-12, 2015 (Released:2015-10-06)
参考文献数
20
被引用文献数
4

本稿では,2011年6月の特定非営利活動促進法改正と新寄付税制をめぐる政策過程について,唱道連合フレームワークを用いて分析した.民主党政権の発足直後には,自民党税調-財務省主計局連合の弱体化と「新しい公共」連合によるアジェンダ設定を受けて,「新しい公共」連合と外部の専門家による政策志向的学習が進められ,閣法でのNPO法改正・新寄付税制の大枠が固められた.だが,ねじれ国会によって民主党政権単独での政策実現が困難になると,「新しい公共」連合・NPO議員連盟・全国知事会という3つの唱道連合での調整が,衆議院法制局・総務大臣政務官を政策ブローカーとしながら進められた.そして,東日本大震災という外部ショックを受けながら,「シーズ=市民活動を支える制度をつくる会」を政策ブローカーとしてNPO議員連盟と背後の各党の調整が進められ,NPO法改正が議員立法として,新寄付税制が閣法として,それぞれ成立した.
著者
原田 峻
出版者
JAPAN NPO RESEARCH ASSOCIATION
雑誌
ノンプロフィット・レビュー (ISSN:13464116)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-12, 2015

本稿では,2011年6月の特定非営利活動促進法改正と新寄付税制をめぐる政策過程について,唱道連合フレームワークを用いて分析した.民主党政権の発足直後には,自民党税調-財務省主計局連合の弱体化と「新しい公共」連合によるアジェンダ設定を受けて,「新しい公共」連合と外部の専門家による政策志向的学習が進められ,閣法でのNPO法改正・新寄付税制の大枠が固められた.だが,ねじれ国会によって民主党政権単独での政策実現が困難になると,「新しい公共」連合・NPO議員連盟・全国知事会という3つの唱道連合での調整が,衆議院法制局・総務大臣政務官を政策ブローカーとしながら進められた.そして,東日本大震災という外部ショックを受けながら,「シーズ=市民活動を支える制度をつくる会」を政策ブローカーとしてNPO議員連盟と背後の各党の調整が進められ,NPO法改正が議員立法として,新寄付税制が閣法として,それぞれ成立した.
著者
原田 峻
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.2016, no.29, pp.116-127, 2016-07-31 (Released:2017-08-31)
参考文献数
19
被引用文献数
1

In Japan, the tax support system for nonprofit organizations was legislated in 2001, then significantly revised in 2011. Behind these events was constant lobbying by a social movement organization called C's. This paper examines how C's used two types of lobbying tactics: outside and inside. As outside tactics, the organization carried out “conflict expansion” by appealing to mass media and collecting signatures, and “signaling” by holding campaigns with Diet members. As inside tactics, it presented petitions to the government and attended political party hearings. These tactics were scheduled over one year and were repeated 12 years. Although the frequency of the outside tactics decreased, the organization constantly employed its inside tactics. After the change in government, C's changed the political situation and achieved its goal.