著者
宗像 達夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.436-436, 2016

梅雨の季節も近づく中,青や赤といった様々な色彩で私たちの心をそっと和ませてくれる身近な花といえば,アジサイ(Hydrangea macrophylla)だろう.アジサイの色は自生している土壌の酸性度によって変化するが,これは酸性土壌において土壌中にアルミニウムイオン(Al3+)が溶け出し,それが根から吸収されることに起因する.またアジサイの様々な色彩はアントシアンに由来するものであるが,赤色色素としては着色料などに広く利用されているものの,青色色素としては安定性の問題もあり使用が限定的である.本稿では,アジサイの青色色素の多様性の解明について積極的に取り組んでいるOyamaらの研究を紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Oyama H. et al., J. Agri. Food Chem., 63, 7630-7635 (2015).2) Takeda K. et al., Phytochemistry, 24, 1207-1209 (1985).3) Takeda K. et al., Phytochemistry, 24, 2251-2254 (1985).

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