著者
岩澤 勝巳
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

千葉県では、県中部~南部を中心にイノシシが生息域を拡大し、農作物の被害が大きな問題となっている。一方、千葉県では放置された竹林が周囲に拡大し、これらの竹林がイノシシの隠れ場所・餌場になって生息域の拡大要因の1つになっている可能性が指摘されている。そこで、対策の基礎資料とするため、モウソウチク林におけるイノシシの出没状況を無人センサーカメラで調査するとともに、イノシシによる掘り返し等の食害状況を調査し、隣接した人工林と比較することで、モウソウチク林の餌場としての評価を行った。 調査の結果、イノシシは人工林に比べてモウソウチク林に年間を通して多く出没し、特に晩秋と春に多く出没した。一方、掘り返しは夏と晩秋~春に多く認められ、夏には新しく伸長した地下茎を、晩秋~春にはまだ地下にあるタケノコを掘り出して食害していた。このことから、モウソウチク林は周辺に餌が多い秋などの時期を除いて、イノシシの重要な餌場になっていると考えられた。

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