著者
紙谷 智彦 青木 美和子
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

半世紀前まで薪炭林として利用されていた里山に分布する民有のブナ林は、ほとんどが未利用のままである。地域によっては、すでに用材としての利用が可能な大きさに成長しているが、ブナ材は人工乾燥が不十分な場合に歪みが激しいことに加え、クワカミキリによる穿孔や変色(偽心材)材を多く含む。そのため、国内に流通しているブナ製品のほとんどに欧州産のホワイトビーチ(ヨーロッパブナ)が使われている。本研究は、里山のブナに含まれる穿孔や変色を自然がつくり出した造形ととらえ、毎木調査で歩留りを意識した選木を行い、製材後の板材の材質を適確に記録することで、乾燥後の板材製品を効果的に販売する方法を検討した。新潟県魚沼市で試験伐採した15本のブナ丸太から乾燥挽板となるまでの材積歩留りは、通直性が乏しい広葉樹においては十分な値であった。さらに、ブナ丸太からとれる総板面積と材質別の枚数予測式を求め、厚さと板幅を指定することで丸太材積からおおよその挽板枚数が算出できた。この式を用いることで、国内産ブナの製材品の量と質的な内訳の予測が可能となり、ブナの製材品を扱う川中の業者には、目安のひとつになるだろう。

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論文を一つリンクして置きます。確かに既知の東北等での、ブナの利用例です。→ 旧薪炭ブナ林を用材として活用するための試験伐採とネットワーク構築(J-stage)https://t.co/1TvGmAPf0Q #薪炭林 #シナントロープと原生種の境界

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