著者
齋藤 智也
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.244-252, 2016

<p>オリンピックのようなマスギャザリングは,公衆衛生危機管理の重要課題である.注目度が高く,テロのリスクにも備える必要がある.生物剤によるテロは,可能性は低いが,社会的影響は非常に大きい.マスギャザリングはその対策を見直しつつ,中長期的な対応能力を底上げする良い機会である.サーベイランスは,中核的対応能力の一つである.社会的関心が高い故,より低い閾値で,より素早い対応が求められる.特に「何も起きていないことの確認」が最大の課題となる.なお,サーベイランス能力の開発は,感染症のみならず,全ての健康危機管理を念頭に置くべきである.テロ対策の文脈では,公衆衛生機関に様々な機関との連携が求められる.特に,治安部局とのリスク・脅威評価の共有や,初動対応部局との統合的運用能力が重要であり,演習による強化が不可欠である.</p>

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公衆衛生危機管理、生物テロ対策、検疫体制、医療体制、今んとこ全て0点やからオリンピックやる前で良かったかもしれん

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