著者
天野 晴子 三神 彩子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.68, 2016

<br><br><b>目的 </b>買い替えの際に高効率省エネ機器を選択することは,省エネルギー促進に大いに役立つものの導入コスト負担感から必ずしも選択されない。本研究では,省エネルギーに資する「高効率給湯器」の選択という行動を促すために,省エネ機器買い替え促進要因,阻害要因を洗い出し,持続的な省エネルギー行動誘導策を明らかにする。<br><br><b>方法</b> 調査対象は,2011年4月以降,ガス給湯器の買い換えに主に関与した経験者とし,首都圏を対象としたWebアンケート調査を行い,高効率給湯器購入者309名と従来型ガス給湯器購入者309名を抽出した。<br><br><b>結果</b> 給湯機を買い替える主な理由は,故障もしくは機器の調子が悪くなったからが81%を占め,それ以外にはリフォームがあげられており,短期間で購入の意思決定をしなければならない状況であることが確認できた。それぞれの機器を選んだ際に重視した理由は,高効率給湯器購入者の58%はガス代が安くなるからと回答しており,その他,購入価格の割引があったから,ガス料金の割引適用があるからと合わせると77%となり,機器自体は高額で一時支出があるもののランニングコストなどの長期的視点に立って選択をしていることが伺える。省エネ機器促進のためには,買い替えニーズが発生した段階での省エネ機器に関する情報提供ならびにランニングコストを含めた価格面でのコストメリットなどを伝えることが重要であると考えられる。

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