- 著者
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松本 美鈴
- 出版者
- 日本調理科学会
- 雑誌
- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.28, 2016
【目的】平成26年度の高齢者率は26.0%に達した。高齢者は,低栄養状態(PEM)に陥りやすく,その一因としてえん下困難があげられる。PEMの予防には,食事に加えて間食の内容を考慮することも重要と考える。そこで,本研究では,PEM予防の間食として,高カロリーで高たんぱく質であるレアチーズケーキに着目し,えん下困難者が安全に食べることができるレアチーズケーキを調整することを目的とした。<br>【方法】<各種レアチーズケーキの調製>材料や配合割合が異なる8種類のチーズケーキを調製し,物性を比較した。<br><基本レアチーズケーキの調製>クリームチーズ100g,砂糖32g,ヨーグルト80g,クリーム80g,卵白17.5g,粉ゼラチン2g,水12gを基本配合としてチーズケーキを調製し,クリームチーズの種類およびヨーグルトとクリームの配合割合が物性に及ぼす影響を検討した。<br><物性測定>クリープメーター(山電)を用いて消費者庁の定める,えん下困難者用食品の試験方法に則り10℃および20℃における試料の物性測定を行い,硬さ,付着性および凝集性を求めた。<br>【結果】材料や配合割合の異なる8種類のレアチーズケーキの物性を測定した結果,ケーキの種類や測定温度によりケーキの硬さや付着性が異なった。えん下困難者用食品の許可基準Ⅲを満たしたケーキのレシピを基本レシピとして,クリームチーズの種類やヨーグルトとクリームの比率を変えて,レアチーズケーキを調製した結果,クリームチーズとしてマスカルポーネを用い,クリームの割合を減少し,ヨーグルトの割合を増加することで,ケーキの付着性が低減され,えん下困難者用食品の許可基準Ⅱを満たすレアチーズケーキを調整することができた。