著者
黒木 貴一 品川 俊介
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

<br>台風第18 号や前線による平成27年9月関東・東北豪雨では,7 日から11 日までの総降水量が関東地方で600mmを越える場所があった。中でも茨城県の鬼怒川では,破堤,溢水により40km<sup>2</sup>以上が浸水し,全半壊家屋5500棟以上,死者3人が出た。この被害に関して破堤・溢水・漏水個所を中心とする被害状況全般,浸水範囲と微地形に関して報告がなされた。この浸水はハザードマップで予想された範囲で生じたとされるが,破堤を除き,浸水の始まりとなった段丘面上の浸水や遍在する堤防の漏水箇所など,治水地形分類図の情報からは予測が難しい弱点も確認された。そこで本研究では,既存成果を参考に鬼怒川の破堤・溢水・漏水箇所に関し,河川の微地形との空間関係を地形量を鍵に明らかにし,氾濫に注意が必要な河川条件を検討した。

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