著者
長保 美也 三野 たまき
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.64, 2012

<b>【目的】</b>肥満は成人病などの様々な病気の原因とされている。これを予防し健康的な生活を送るためには,食生活に留意すると共に,運動習慣を身につけ,体脂肪を適量に保つ必要がある。誰もが無理なく行える有酸素運動下において,体脂肪が燃焼しやすい条件を探ることを目的とした。 <b>【実験方法】</b>被験者は20~22歳の成人女子11名であった。彼女らに測定前夜7時間の睡眠をとらせ,測定2時間前までに規定食を摂食させた。人工気象室(環境温度24.5&plusmn;0.3℃,相対湿度50&plusmn;0.5%)に入室後,有酸素運動の範囲内で,自転車エルコ゛メーターによる運動負荷を30分間与えた。<b>実験Ⅰ:</b>ある被験者の夏・冬季の呼吸代謝をそれぞれ月経2サイクルにわたって測定した。 <b>実験Ⅱ</b>(冬季に実施):全被験者それぞれの月経周期の位相の①低温期と②高温期に半袖・半パンで数段階に運動負荷を変えた時,③半袖・半パン,④長袖・長ズボン・帽子・ネックウオーマーを着用し,かつ,休憩を交えて10Wの運動負荷の時,4条件下で呼吸代謝を測定した。得られたRQから,消費エネルキ゛ー(kcal/min)とその由来〔糖・脂肪(g/min)〕を算出した。【<b>結果・考察</b>】<b>結果Ⅰ:</b>有酸素運動下における消費エネルキ゛ー量は有意に夏>冬,脂肪量は有意に夏>冬であったことから,夏の方が脂肪は多く燃焼することがわかった。また脂肪量は夏季では高温期>低温期であるが,冬季では低温期>高温期となり,冬季は夏季に比べて,また冬季の高温期に特に脂肪が消費されにくくなることが示唆された。<b>結果Ⅱ</b>:消費エネルキ゛ー量は有意に①>③・④,②>③・④,④>③であった。糖・脂肪の消費量は有意に①>③・④,②>③であった。脂肪消費量と心拍との関係についても述べる予定である。

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こんな論文どうですか? 有酸素運動下の呼吸代謝に影響を及ぼす諸因子:季節・月経周期の位相,運動負荷強度,服装からのアプローチ(長保 美也ほか),2012 https://t.co/OVIsvPgJdx <b>【目的】</b>肥満は成人病などの様々な…

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