著者
小出 あつみ 間宮 貴代子 阪野 朋子 松本 貴志子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.67, 2015

<br><br><b>目的</b> 食用サボテン(以後,ノパル)は,酸味,粘りおよび鮮やかな緑色を有する春日井市認定の特産品である.栄養的にはビタミン類やミネラル類などを多く含んでいる.本研究ではノパルの特徴を活かす食品開発を行い,その嗜好性について検討した.<br><b>方法</b> ノパルは後藤サボテンから購入した.ノパルを使ってグラタン,お好み焼き,シュウマイ,ミートパイ,ベーグル,スムージー,パンケーキ,アップルパイ,クッキー,ドーナツの10食品を調製し,栄養価を求めた.官能評価はパネル15名(平均40歳)を対象に6項目ついて「ノパルの特性を生かしているか」を5点尺度の採点法で評価した.嗜好評価は好きな順番に1位~3位までを選んだ.得られたデータはTukey法による多重比較検定を行い,統計的有意水準を5%で示した. <br><b>結果</b> 調製した食品の栄養価では,副材料の影響が大きかった.官能評価から最も好まれたアップルパイは,粘り,味,総合で高い評価を得た.グラタン・お好み焼き・シュウマイでは,ノパルの色と粘りは活かせたが,香りと酸味が調味料などに消された.スムージーは,低カロリー・高カルシウムであり,ノパルの酸味・粘り・色を活かした食品であった.以上の結果より,採点法,嗜好順位ともに5位までに入ったアップルパイ,スムージー,クッキー,ミートパイは,ノパスの特徴を良く活かし,かつ好まれる食品であることを認め,さらに改良することで商品化の可能性が示された.

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