- 著者
-
尾田 政臣
- 出版者
- 日本認知心理学会
- 雑誌
- 日本認知心理学会発表論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2015, pp.148, 2015
顔の選好を表す言葉として「美しさ」「魅力」「好ましさ」が使われている。この三つの評価項目が異なる意味として使われているのか、あるいはほとんど同義として使われているかについてはあまり調べられていない。本稿では顔のイメージを評価させる方法で、12人の有名人の顔について19人の被験者にそれぞれ3項目の評価をさせた。その結果を評定の平均値を用いて分析をすると、美人度と魅力度の間には差が無い結果となった。一方、被験者ごとに3項目間の評定値に違いが生じる率を求めた。その結果、最大でも4割程度の一致率であった。3つの評価項目は異なる意味として使い分けられていることが明らかになった。また、相関係数で比較すると魅力と好みの評価項目間の相関が他のものより高いことが明らかになった。