著者
三浦 佳世 秋山 祐子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.147-147, 2007

笑顔時に隆起する頬の部分を明るくすると、笑顔の印象の高まる可能性が指摘されている。そこで、顔の形態特徴に基づくタイプ別(大人-子供、ソフト-シャープの2軸による4タイプ)の典型平均顔(真顔)およびそれらの平均顔に、両頬もしくは同面積の額と顎へハイライトを入れ、表情(笑顔、怒り、悲)がどのように変化して感じられるかを、7段階評定で検討した。その結果、頬にハイライトが加わると、笑顔の印象が高まり、怒りと悲しみの印象の弱まることが示された。ただし、元の真顔に笑顔や怒りの印象が感じられる場合には、ハイライトが笑顔の印象を強めたり、怒りを和らげる効果が減少し、顔の形態的特徴が度合いに影響することも示された。
著者
森川 和則 片岡 咲
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.36, 2010

制御幻想とは、偶然によって決まり制御できない事象をある程度自分の意思や行動でコントロールできると思いこむ認知錯覚であり、一般にギャンブルの状況で現れるとされる。ギャンブルを用いた先行研究のほとんどではまだ起こっていない一回限りの賭けで賭け金の大きさを従属変数としてきた。また、まだ起こっていない事象に対する予期的な制御幻想と、すでに起こった事象に対する回顧的制御幻想とは別々のパラダイムで研究されてきた。これに対し、本研究では、より現実的な反復ギャンブル状況(ルーレット)を用い、ギャンブルから得られる満足感と予期的制御幻想および回顧的制御幻想を同じパラダイムで研究した。実験ではコンピュータ上でルーレットゲームを作成し、回転するボールが減速し始めるタイミングを参加者が手動で決定できる条件とコンピュータが自動的に決定する条件とで満足感と制御幻想を測定した。手動条件で強力な制御幻想が生じた。
著者
北神 慎司 菅 さやか KIM Heejung 米田 英嗣 宮本 百合
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.19-19, 2009

日本では,特に,トイレを表すマークにおいて,男女の区別は「形(男女それぞれのシルエット)」によって表されるだけでなく,男性用には青などの寒色系,女性用には赤などの暖色系の色を用いることが多い.このように,色によって,トイレの男女を区別するというデザインは日本特有のものであり,欧米ではあまり見られない.そこで,本研究では,日本人の大学生を対象として,トイレマークの認知に,色や形がどのような影響を及ぼすかについて,ストループ様課題を用いて検討した.その結果,ピクトグラム(トイレマーク)条件では,赤,ピンク,青,黒の各彩色条件において,男女の意味判断に要する反応時間に差が見られた(暖色系は「男>女」,寒色系は「男<女」).これらの結果は,日本人にとって,トイレマークの男女を識別する際の情報として,色が非常に重要であることを示唆するものと考えられる.
著者
伊藤 資浩 宮崎 由樹 河原 純一郎
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

外見や社会的地位だけでなく名前そのものが対人評価に影響することがある。例えば,名前の魅力や流暢性の高さが付加価値となり,社会的な評価場面において好意的な印象が形成される。本研究では,名前の奇抜さが見た目の社会性,特にリーダーシップ性に及ぼす影響を検証した。具体的に,名前の奇抜さ(奇抜な名前・一般的な名前)と元々の見た目のリーダーシップ性の程度(低群・中群・高群)を実験要因として,被験者は呈示される若年者の顔画像と名前から見た目のリーダーシップ性の程度を評価した。その結果,元々の見た目のリーダーシップ性の程度に関わらず,一般的な名前に比べて奇抜な名前が呈示されたとき,リーダーシップ性は低く評価された。またこの効果は,高齢者の顔画像が呈示されたとき強く生じた。これらの結果は,近年のいわゆるキラキラネームは社会性評価において付加価値とならず,外見に関わらず非好意的な印象を生むことを反映している。
著者
山田 祐樹 河邉 隆寛 井隼 経子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.55-55, 2010

非人間的対象の人間らしさが増大すると,ある時点でその対象への評価が急激に低下するといわれる (不気味の谷現象).本研究は,この評価の低下が,対象を2つのカテゴリに分類する困難さと関係しているかを検討した.実験1では,実際の人物と漫画の人物の画像を0%から100%までの10%ずつのモーフィング率で合成した11枚の画像を用いた.観察者は各画像に対しカテゴリ判断 (実際-漫画) を求められ,その潜時をカテゴリ化困難度の指標とした.また,各画像の好意度について-3 (嫌い) から3 (好き) の7段階で評定させた.結果として,モーフィング率とともに潜時と好意度評定値が変化し,最も潜時の長かった画像と最も評価の低かった画像が一致した.実験2では,犬の画像 (実際,ぬいぐるみ,及び漫画) を用いても同様の結果を得た.これらの結果は,カテゴリ化困難な画像における処理流暢性の低さが評価の低下を引き起こすことを示唆する.
著者
望月 愛 河瀬 諭 川口 明日香
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.89-89, 2010

本研究の目的は、テレビコマーシャルで用いられている音楽が商品の認知に与える影響について検討することである。そのために、本研究では、実際にテレビコマーシャルで使用された曲を用いて、そこから商品名を想起する実験を行った。実験参加者は大学生22人(ほとんどが音楽専攻生)、使用した曲は22曲、商品は全て同一ジャンルのものとした。実験は集団聴取実験であり、実験参加者は刺激曲を聴取した後、択一式でその音楽が使用されていたと思う商品を選択した。実験の結果、正しく想起されやすい商品と楽曲の属性には関連が見られた。さらに、各実験参加者の正解数は、テレビコマーシャルに対する視聴行動に影響を受けることが示唆された。また、特定の音楽において、イメージの類似した商品間で間違いが多かった。本研究は、広告認知のみならず、音環境によって記憶が想起されるメカニズムを解明する上でも示唆に富むものである。
著者
重森 雅嘉 佐藤 文紀 増田 貴之
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.48-48, 2011

一般的に多くの人に当てはまる事柄であっても、心理検査や占いの結果として提示すると、自分に特別な内容として受け取られやすい(バーナム効果)。この効果を注意や警告を強化するものとして用いることができれば、安全や教育においての有効な活用が期待できる。本研究では日常的な展望記憶課題(一連の実験セッションの最後にID札を返却する課題)を用い、展望記憶エラーに対する警告をおみくじのように被験者が選択することにより、同様の内容を実験者から与えられるよりも警告の効果が高まることを明らかにした。
著者
高橋 翠
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.100, 2011

顔の魅力に対する進化的アプローチでは、ヒトは自身の繁殖に有利となる異性個体を見抜く適応上の課題として、望ましさに寄与する特性のシグナルを敏感に察知し、魅力という形で検出していく心的機能を備えていると仮定される。しかしながら、これまで「女らしい」印象を与える女性顔が常に高い魅力評価を受ける一方、男性顔における「男らしさ」は、健康や身体的強靭さといった配偶者として望ましい特性のシグナルであるにも関わらず、必ずしも魅力的と評価されないという。本研究では、「男らしい」印象を与えるような男性顔は、それが無表情時に知覚者に怒りが認知されることで覚知される脅威性が魅力評価を抑制していることを示した高橋(2010)の知見を拡張し、表情と視線方向の異なる条件における「男らしさ」と魅力の関係について検討を加えた。その結果、比較的笑顔や逸視といった脅威性が覚知されにくい条件においては、「男らしさ」が魅力評価に反映されるようになる可能性が示唆された。
著者
新村 知里 草野 萌 田中 章浩
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

他者の顔を魅力的だと判断するとき、笑顔などの表情の魅力と、顔の形態的魅力のどちらが主要因となっているのだろうか。本研究では、モデルと実験参加者が女性同士の場合に、顔の形態と表情が魅力および印象の評価に及ぼす影響について検討した。笑顔の表出強度は2種類設定した。実験の結果、中立と微笑み表情では美人顔と中間顔の間に魅力に差が生じるが、喜び表情では魅力に差が見られなかった。ただし、微笑み表情のように表出強度が低いときは顔の形態の影響が強いことが示された。また、喜び表情と中立表情の魅力の違いと、中立表情時の顔の形態(美人顔と中間顔)による魅力の違いの効果量を比較した結果、喜び表情による魅力変化のほうが、顔の形態による魅力変化より大きいことが明らかとなった。本研究の結果は、女性同士の場合には顔の形態より表情の方が魅力評価に大きな影響を及ぼすことを示唆している。
著者
山 祐嗣 川崎 弥生 足立 邦子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.100, 2007

後知恵バイアスとは、結果を知ったときに、それがあたかも最初から予想できていたかのように考えてしまう傾向である。本研究では、結果を知った場合と知らない場合の主観的生起確率の差として定義した。日韓英仏比較文化研究を行ったところ、東洋人は比較的後知恵バイアスが強い。これは、西洋人が分析的思考傾向であるのに対して、東洋人が全体的思考としての複雑なモデルを抱いているという仮説で説明可能である。
著者
板口 典弘 山田 千晴
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

本研究は,空書行動が漢字構成課題に及ぼす効果を検討した。空書が科学的に&ldquo;発見&rdquo;されてから30年が経ったが,そのメカニズムは未だ解明されていない。そこで本研究では空書が認知処理に与える効果を再検討した。実験では,従来用いられてきた空書許可条件,不許可条件に加え,無関係な指運動を行う統制条件を設定した。実験1では,漢字構成パーツを同時に提示し,刺激提示時間を1秒,3秒,10秒とした。実験2では,漢字構成パーツを継時的に2秒ずつ提示した。実験3では,佐々木・渡辺(1983)と同じ刺激・提示方法・回答時間を設定し実験をおこなった。実験の結果,いずれの実験においても,空書許可条件が他の条件よりも正答数と反応時間において有意に上回ることはなかった。本実験結果は,少なくとも現代の若年者においては,空書行動が漢字構成課題に対して促進的な効果を及ぼさないことを示唆した。
著者
安田 晶子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.21-21, 2009

多くの人が経験する音楽聴取による感動の生起メカニズムの一端を明らかにするため,以前の研究では,感動と身体反応の関係性を検討した。その結果,音楽聴取による感動と複数の身体反応が複合的に関係していることが示唆された(安田他, 2008)。そこで本研究では,感動と関連する身体反応が,どのような音響特性によって喚起されるのかを検討した。特に本研究では,数ある音響特性の中から音量の変化傾向に着目し,音量の変化傾向が感動と関連の深い身体反応に及ぼす影響について検討することを目的とした。聴取実験の結果,鳥肌が立つ,胸が締め付けられる,背筋がぞくぞくする,興奮するといった身体反応は,音量が増大傾向(クレッシェンド)の場合に生起しやすいことが示唆された。
著者
高山 智行
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.92-92, 2011

大喜利に対して感知されるユーモアのタイプが、その時の生理反応(脳波)に及ぼす影響を検討した。まず,予備実験において,36名の大学生が30の大喜利作品を,遊戯的ユーモアあるいは攻撃的ユーモアを感知する程度について評定し,それらの中から,どちらか一方のユーモア感知度が相対的に高い作品を3作品ずつ選別した。本実験では,それらタイプ別各3作品を刺激材料として,18名の大学生を対象に,大喜利閲覧前後での脳波を計測するとともに,大喜利作品のユーモア感知度の評価を改めて行った。その結果,両タイプの材料は「おかしさ」の評価自体には違いが認められなかったが,遊戯的ユーモアの感知度が高い作品に対しては,広範囲の測定部位でα波,β波ともに有意に増加し,攻撃的ユーモアの感知度が高い作品に対しては,主に側頭部位でβ波が有意に増加した。遊戯的ユーモアはリラックスと同時に脳活動の広範な活性化をもたらすのかもしれない。
著者
寺本 渉 吉田 和博 日高 聡太 浅井 暢子 行場 次朗 坂本 修一 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.37, 2010

背景的・空間的な「場」の本物らしさに関係する臨場感はよく取り上げられるが、場面の印象にとって重要な前景的要素(対象や事象など)の本物らしさを表す感性については検討されていない。本研究では,この前景的要素の本物らしさに対応する感性を「迫真性」と定義し,臨場感との比較を通じて,その時空間特性を検討した。まず,「鹿威し」がある庭園風景を素材とし、その提示視野角と背景音の音圧レベルを操作した。その結果、臨場感は視野角も音圧も大きいほど高まるが,迫真性は視野角が中程度,背景音が実物と同じ場合に最も高くなることがわかった。次に,鹿威しの打叩映像と打叩音の時間ずれを操作した結果,臨場感は音が映像に先行しても高く維持されるのに対し,迫真性は音が映像に対して遅れても維持された。以上の結果は,臨場感と迫真性は異なる時空間情報によって創出される独立した感性であることを示唆する。
著者
井関 紗代 伊藤 紀節 北神 慎司
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

<br><br>マーケティングにおいて、顧客の忠誠心を獲得することは必要不可欠である。先行研究では、地域の店舗への忠誠心に影響を与える購買動機が検討され、その購買動機に対して性差が生じることが示されているが、購買時の文脈が想定されていない。本研究では、コンビニエンスストアにおいて、性別と購買動機が、地域の店舗への忠誠心に影響を与えるプロセスを、モデル化し検証した。その結果、女性は男性よりも、多くの品揃えの中から商品を選びたいと考え、目的なしに店内の商品を探求する傾向があることが明らかになった。品揃えを重視する人は情報獲得を重視し, ユニークな商品を探す傾向が強くなることもわかった。また、 商品探求をする傾向の強い人ほど、ユニーク探求, 社会的接触を重視し、利便性を重視しないことも示された。情報獲得、ユニーク探求、利便性、社会的接触を重視する人ほど店舗に対する忠誠心を高めやすいということも明らかになった。
著者
関口 貴裕 加藤 駿
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

スマートフォンを見ながら歩く際(歩きスマホ)に注意が前方の地面のどの範囲(奥行き距離)まで及ぶかに関する人々の認識の正確さを検討した。そのためにまず50名の参加者に,歩きスマホをしながら床面のLED光に気づくと思う最短の距離を,その場に立つことで報告させた。そして,20 mの直線歩行を歩きスマホをしながら繰り返す中で,途中7カ所設置されたLEDの1つをランダムに点灯し,それへの気づきが得られた距離を実際の空間的注意範囲を示す値として測定した。注意範囲の自己評価の広さにより参加者を狭群,中群,広群に分け,実際の注意範囲とのズレを群間で比較したところ,狭群,中群のズレがそれぞれ平均3.0 cm,5.1 cmと小さかったのに対し,広群では自己評価値の方が実際より平均61.1 cm広くなっていた。この結果は,歩きスマホ中の注意範囲を過大評価する傾向の人が3分の1程度いることを示唆している。
著者
伊藤 万利子 三嶋 博之 佐々木 正人
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.23, 2010

本研究では、けん玉の技の一つであるふりけんの事例を通して、視覚―運動スキルを必要とする動作における姿勢調整について検討した。実験では、けん玉の熟練者4名と初心者4名にふりけんを200試行行ってもらった。ふりけん動作時の実験参加者の身体運動(頭部、膝)と玉の運動は、3次元動作解析装置によって記録された。分析によると、頭部・膝の運動ともに熟練者群のほうが初心者群よりも大きかったが、熟練者の運動のほうがより玉の運動と協調していた。特に各ふりけん試行の最終時点に注目すると、熟練者群のほうが初心者群よりも頭部運動と玉の運動のカップリングは強かったが、膝の運動と玉の運動とのカップリングの強さは両群で変わらなかった。以上の結果から、熟練者群では運動する玉に対して頭部が動的に協調するように姿勢を調整していたのに対し、初心者群では玉に対して頭部を静的に安定させた姿勢でふりけんを行っていたと考えられる。
著者
茶谷 研吾
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.139, 2015

抑制や隠蔽を試みているにも関わらず表出してしまう表情を微表情(micro expression)と言う。微表情は500msしか持続せず,隠蔽時に表出するため嘘を検知する有効な手がかりになると考えられている。これまで微表情は嘘検知の観点からしか研究されておらず,微表情が表情認知に及ぼす影響は明らかにはなっていない。本研究では微表情により後続する一般表情の表出強度は高く真実味は低いと受け手に判断されるとの仮説を立てて,幸福と怒りの一般表情を対象にこれを検討する目的で実験を行った。その結果真実味に微表情の影響は見られないものの,幸福の一般表情においては微表情がAU17のみである時に,怒りの一般表情においては真顔とAU20のみである時に他の条件と比較して表出強度が高まることが明らかになった。このことから微表情は後続の表情との相違が大きいほどその表出強度の判断に影響を及ぼす可能性が示唆された。
著者
加藤 昂希 杉森 絵里子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

Karremans,Claus,&Storoebe(2006)が行った実験によると,パソコン課題をしている被験者の画面に「LiptonIce」という文字を意識下では知覚できない程の短い時間繰り返し提示したところ,喉が渇いている被験者においてのみリプトンアイスティーを飲む人の割合が増えたという。この実験を受け,私は視覚的なサブリミナル効果だけでなく,聴覚的なサブリミナル効果でも同じ様に結果が出せるか否かを検証する事とした。具体的には,喉が渇いている被験者に,サブリミナル音声を忍ばせた音源を聞いてもらい,その後の選択行動に影響があるかどうかを検証した。結果として,サブリミナル効果は出なかったものの,音源をリラックスして聞いてもらった後に直感を頼りに選択してもらう場合において,サブリミナル効果が出やすくなる事が明らかになった。