- 著者
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加藤 珠理
勝木 俊雄
岩本 宏二郎
松本 麻子
吉丸 博志
- 出版者
- 日本森林学会
- 雑誌
- 日本森林学会大会発表データベース
- 巻号頁・発行日
- vol.126, 2015
サクラには多種多様な栽培品種があり、全国各地の植物園等で収集・保存されている。著者らによるこれまでの研究では、多摩森林科学園、国立遺伝学研究所、新宿御苑で保存されている主要なサクラの栽培品種についてDNA分析を行い、クローン性を整理してきた。この結果と照合することで、他の集植機関・地域(松前公園、日本花の会結城農場、東京都神代植物園、東京都小金井公園、東大小石川植物園、東大日光植物園、石川県、京都府立植物園、京都御苑、植藤造園、大阪市大植物園、福岡市植物園、監物台樹木園など)で管理されているサクラ(584個体)の実態解明を試みた。本研究では、少数のDNAマーカーで効率よくクローン識別を行えるマーカーセットを検討して、多型性の高いSSR9座のマーカーセットを用いて、DNA分析を行った。その結果、先行研究で整理された栽培品種と一致するものが406個体、残りの178個体は、遺伝子型が異なる新規クローンとして約126タイプにまとめられた。これらの新規クローンについては、今後、詳細な検討を行うことで分類上の位置づけを行う必要がある。