著者
伊藤 幸太 藤原 育海 細田 耕 名倉 武雄 荻原 直道
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.31-41, 2016

<p>二足歩行中のヒト足部変形を3次元的かつ包括的に計測することは, 靴など製品の人間工学設計や, 整形外科における外反母趾の診断等において重要である. 本研究では, 計測物表面の変位・ひずみ分布やその方向を非接触で計測する手法として近年注目されているデジタル画像相関法を用いて, 二足歩行中の詳細なヒト足部の3次元変形動態の計測を行った. 成人男性5名に自由選択速度で歩行を行わせた際の右足部内外側面を計4台のハイスピードカメラを用いて撮影した. 足部表面には水性黒スプレーを用いてランダムな斑模様を塗付し, 模様の時空間的変化から立脚期中の足部の3次元形状変化と皮膚表面のひずみ変化を算出した. その結果, 立脚期前期および後期に立方骨付近の皮膚で特徴的な内外側方向の伸長がみられた. また, 踵離地後に後足部外側が伸長, 内側が収縮することが明らかとなった. 本手法の計測誤差をアルミ平板の形状計測により評価したところ, 約0.1mm以下であり, 歩行中に起きる足部変形量と比較しても十分小さいことを確認した. 本手法により得られる二足歩行中の足部の定量的な変形情報は, 人間工学や整形外科学分野において重要な知見になりうると考えられる.</p>

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