著者
平井 太郎 祐成 保志
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.37-48, 2015

本研究では現代日本の集合分調主宅における主体形成の過程を社会学的に分析した。前半では,集合分譲住宅の管理をめぐる法制度にかんする議論の分析とハウジング研究における理論的展開を踏まえ,住宅に関わる主体の変化可能性や複数性に配慮する視点を提起した。それを受け後半では,ある集合分譲住宅における社会学者と居住者双方の反省的な討議の過程を記述したそこでは,かつて管理の客体にすぎないと見なされていた居住者=所有者が組識的に主体化してきた実態を確認したうえで,その主体化の過程をコミュニティ形成ではなくインフォーマルな関係を組み込んだ官僚制化として理解できる可能性を居住者自身とも共有した。

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"「官僚制」に順応した主体以外は参与しづらいのでは""組織的な主体化の現実は「コミュニティ(形成)」と語られやすいが,「日本株式会社的なもの」と語り直せることが当事者レベルでも確認され" →ブクマ

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