- 著者
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木村 淳
山岸 明彦
- 出版者
- 一般社団法人 日本物理学会
- 雑誌
- 日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
- 巻号頁・発行日
- vol.72, no.2, pp.111-120, 2017
<p>「地球外生命は存在するだろうか.」この問いは,「生命とは何か」というもうひとつの問いに対して宇宙で普遍的に通用する答えを得ることに繋がる.このふたつの問いに答える最も直接的な手段が,太陽系における地球外生命探査である.地球外生命の証拠はまだ見出されてはいないが,近年の様々な探査を通して,生命探査の対象となる天体,すなわちエネルギーや物質の観点で生命を育み得る環境を持つ天体の候補がいくつか見つかってきている.本稿では,火星,木星衛星エウロパ,土星衛星エンセラダスおよびタイタンを具体的な対象に,それらの天体がなぜ地球外生命の存在可能性を有するのかについて現状の知見をまとめる.</p>