著者
橘 由里香 栗原 俊之 伊坂 忠夫
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.218_1, 2017

<p> フィギュアスケートシングル競技はSP(ショート)・FS(フリー)計2回の演技をし、各々の演技で技術点、演技構成点、減点を加算して評価される。技術点は、選手が実行した各規程要素に対する基礎点とGOE(出来栄えに対する評価)から算出される。一方、演技構成点は、①スケーティングスキル②トランジション③パフォーマンス④コンポジション⑤音楽の解釈の5要素に一定係数を掛けて評価される。近年、シングル競技、特に男子シングルでは、本来、技術点で評価されるべきジャンプの成否が演技構成点にも強く影響を及ぼし、「二重の加点/減点要素」になっているという指摘がある。本研究では、2016–17年シーズンで国際大会にて競技を行った男子シングル選手について、各々が出場した国際A級試合とチャンピオンシップ試合にて公開されたジャッジスコアを元に、ジャンプ(SP:3本、FS:8本)の成否・GOEと演技構成点の5要素のそれぞれの相関を検証した。成績上位の選手と下位の選手では相関が異なり、上位の選手でも演技構成点がジャンプの成否に影響されやすい選手と影響されにくい選手が存在した。</p>

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