- 著者
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八板 昭仁
青柳 領
倉石 平
- 出版者
- 一般社団法人 日本体育学会
- 雑誌
- 日本体育学会大会予稿集
- 巻号頁・発行日
- vol.68, pp.237_1, 2017
<p> バスケットボールのゲーム中のショットは、様々な要因が関与しており状況によって難易度は大きく変わると考えられる。これまでショットの成否と影響する諸要因からショット状況の難易度を数量化する方法について報告してきた。本研究は、それらを利用してショット成功率と難易度別のショットの関連、およびゲームの勝敗との関連について検討した。第65回全日本大学選手権大会女子準々決勝以降の12試合を対象に、1,789本のショットの成否に影響する状況9項目を調査した。ロジスティック回帰分析を用いて算出した予測値から難易度を数量化し、難易度の高いショットをTough-Shot、平均的なショットをAverage-Shot、難易度の低いショットをEasy-shotとして、ピリオド別の相手チームとの得点差との関連を検討した。試投数については、Easy-shotと得点差の間に1%水準の有意な関連が認められ、Tough-shot、Average-shotに相関はみられなかった。成功数については、すべての難易度のショットに相関が認められた。また、ゲームの勝者と敗者に分類すると異なる傾向が認められ、ゲームを有利に進めるためには低難易度のショットの試投数や成功率が影響していることが示された。</p>