著者
鈴木 秀人
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.28_3-29, 2017

<p> 私は体育科教育学が専門であり、学生への講義や実技指導とともに、現場の先生方とよりよい体育授業の在り方を検討している。そうした立場としては、歴史研究からの貢献を、例えば「体育理論」の授業で歴史研究の成果を活用できるというように矮小化したくはない。今回は体育授業の大半を占める実技の実践に焦点を当てて、目の前の授業を改善していく上で歴史研究を活かしてきたと考える私のこれまでの取り組みをいくつか紹介したい。教育現場では日々多くの授業実践がなされているが、「たとえ、ある特定の立場に立ってプログラムをつくろうとする意図的な企てがなかったとしても、それぞれのプログラムは、体育についての何らかの信念や思想を暗黙の裡に反映させている」というシーデントップの見解は、かかる取り組みの出発点となったものである。この見解をもとに、マニュアル的な指導法の習得に走りがちになる授業づくりの現実に対して向き合い、さらに授業の具体を考えていこうとする時に公式ルールを絶対視しないルールの工夫を導く手がかりを得たり、授業で常にもめごととなる審判の在り方について検討する時にも、歴史研究は重要な示唆を与えてくれてきたのである。</p>

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