著者
和田 浩一
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.67_2, 2017

<p> 本研究の目的は、国際オリンピック委員会(IOC)会長を辞任した直後に立ち上げた万国教育連盟における教育改革の中で、オリンピック・ムーブメントの一要素として位置づけた芸術と美を、ピエール・ド・クーベルタン(1863-1937)がどのように展開していったのかを、連盟の具体的な活動内容とそこでの彼の問題意識とから明らかにすることである。芸術と美に関するクーベルタンの行動と問題意識の一端を明らかにすることは、2020年東京大会に向けて進められている文化プログラムの根源的な意味の問い直しにつなげられよう。本研究で用いた主な史料は、万国教育連盟が4年間に渡って発行した計4冊の機関誌『万国教育連盟報』(1926-1929)である。クーベルタンは「現代都市の教育学的役割」をテーマに開いた1926年の会議(ローザンヌ)では、民衆芸術をトピックの一つとして取り上げ、1928年には美を全体テーマにした会議をエクス・アン・プロヴァンスで開催した。『万国教育連盟報』ではこれらの会議の予告・報告がなされるとともに、ユーリトミー(eurythmie、調和・均衡)をキーワードとした芸術論・美学論が展開されていた。</p>

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