- 著者
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増澤 拓也
- 出版者
- 一般社団法人 日本体育学会
- 雑誌
- 日本体育学会大会予稿集
- 巻号頁・発行日
- vol.68, pp.97_2-97_2, 2017
<p> スラックラインと呼ばれる2点間に張った平らなロープ上でバランスをとる綱渡りのようなスポーツが、バランス能力を向上させるトレーニングとして注目されている。また、上部から吊したロープを用い、不安定な環境にて自重を利用して負荷をかけるサスペンショントレーニングが、姿勢安定時に重要である体幹部の堅牢性を高める手法として、関心を集めている。この両者のトレーニングはいずれもバランス向上を目的としているが姿勢制御様式は真逆であると考えられる。本研究の目的は、スラックラインおよびサスペンショントレーニングが姿勢安定性向上に及ぼす効果を明らかにすることである。実験参加者をスラックライントレーニング(SL)群とサスペンショントレーニング(SP)群に配置し、30分間のトレーニングを週3回のペースで合計10回実施した。その訓練前後において重心動揺計とビデオカメラを用い、姿勢安定性の評価・分析をおこなった。分析の結果、両群ともに重心動揺が安定した。また、SL群では体幹部を積極的に動かすことで姿勢制御し、SP群では体幹部を動かないように保持することでバランスを安定させる方略を選ぶことが示唆された。</p>